「天地人」第28回「北の独眼竜」の感想です。


※以下、腐女子がおふざけ感想を書いております。お嫌いな方はご覧になりませぬよう。





景勝「さ、急ぎ仕上げねばならんの、この猪」
兼続「猪……? 安産の守りは、犬でございますれば」
(兼続の彫ったモノを手に取り、険しい目つきでしげしげと見つめて)
景勝「…………いぬ?

もうこのシーンだけで今週は大満足でした!(笑)
殿、萌えと笑いをどうもありがとうございますvv

それから、兼続とお船の娘・まつを、でんでん太鼓であやして泣かれキョドったり、
しかめ面の眉間の皺がふっと緩んで、優しい笑顔になって
「愛らしいものじゃのう」って言う、そんなあなたが愛らしいですってば、殿!!
それにしても、家来の赤子を見舞うためだけに、
殿自ら春日山城から70km離れた与板城までわざわざ足を運んだのかしら^^;?


今週の主従萌え(というか殿萌え?)は以上。
それ以外の感想を。

戦国のDQN王、伊達のまーくん、初登場~!
「シツケーっつーの。
上杉のカローが説教しに来るとよ。あーマジウゼエ。
喧嘩で勝った奴がイチバンに決まってんだろ。
”上等じゃん”って返事しとけ。
オレの怖さ見せつけてやんよ」
……なぜだろう? わざとイマドキヤンキー風(?)に台詞を変えてみたけれど、
ドラマ本編となんら違和感がない……。

傲岸不遜で好戦的で生意気でアタマワルソーな…もとい、粗忽な口調、
しかも兼続の目の前でウンチングポーズ(ヤンキーお得意のしゃがんだポーズ)して、
「どーだ? あ?」って至近距離から挑発的なガン飛ばし。
わっかりやすいDQNキャラですなぁ(苦笑)。
真田のゆっきーより更に育ちの悪いやさぐれたヤンキーの風情です、伊達のまーくん。
血気盛んな若造らしく、返り血を浴びながら敵の首を掻っ切ってる冷酷な顔は、
ちょっと病んでる感じにイッちゃってて、なかなか魅力的でしたvv
でも兼続を斬ろうとしたシーンは、ヒリヒリと痛いくらいの殺気が出てるともっと良かったなぁ。
あと、兼続も撫で肩だと思ってたけれど、まーくんはもっと撫で肩ですねw

そんなDQNなまーくんだけれど、ホントは母親の愛情に飢えた淋しい少年なの……。
彼の自室にマリア様の白い小さな像が飾られているのが、
不良少年の淋しい心の底を垣間見たようで、なんとも切なく、母性本能を擽られましたww

・伊達政宗のキャラ造形、史実と比べればツッコミどころは満載でしょうが、
私はこのままの突き抜けたキャラで、最後までいっちゃってもらいたいです(笑)。
むしろもっとキレキレにイッちゃったキャラで異彩を放って欲しい。
間違っても、兼続の「義」や「愛」に洗脳されて、兼続マンセー要員にはなって欲しくないなぁ。
だって、史実(正確には江戸以降の創作)でも政宗と兼続はツンケンと愉快なやりとりをかましているらしいんで。
【例1】
まーくん「オレが作った金の大判、チョーヤベェだろ? 大名のみんなに見せてやんよ。
 オマエも手に取って見てもいーんだぜ?」
かねたん「こんな卑しいものを手に持ったら、それがしの手が汚れます」
扇の上に載せてポンポンポーン

【例2】
まーくん「ちょwwwてめ、オレ様と廊下ですれ違っといてガン無視たァイイ度胸してんじゃねーか、ああン?」
かねたん「ああ、伊達殿でしたか。戦場でヒーヒー逃げ去る時の後ろ姿しか見たことないから判らんかったわ」

ドラマ「天地人」でも、こんなシーン見てみたいものですw(ムリだろ・笑)

・そんなDQNな伊達のまーくんに手を焼いた太閤殿下は、伊達を討て、と上杉に申しつけます。
でも殿(景勝)は、
若くして奥州を覇する手腕は只者ではない。まずは政宗と話をしてみよう。
と賢明にも考え、名代として兼続を遣わしました。

心配する泉沢久秀に、兼続は、
「政宗も人の子、信じねば事は成せぬからの」
おお! さすがはご家老直江殿!
人としての器がでかい!
7歳も年下の、世の道理も判らぬとんがったまーくんを、
兼続センセーの「義」と「愛」でおおらかに包み込んで、更生してやってくださいませ。
あの不良ルーキーズ・真田幸村を簡単に籠絡した時のように!

・そうして兼続は、まーくんち(米沢城)へとやってきたのでございます。(ナレ風)
”上杉景勝の名代だから、自分(兼続)と伊達政宗は対等”
ってそれはいいんだけどさ。
政宗も兼続も、どっちも人と話し合う態度じゃないよね?(苦笑)
まーくんはもちろんのこと、
お客さんとして通されたのに、「こんにちは」の挨拶も自己紹介もなく、
数十秒間、ただ政宗の顔をじろじろ睨んでいる兼続も。
最初っから政宗の神経を逆なでする気満々です、兼続ったら^^;。
対等どころか徹底的に上から目線で説教たれちゃってますよ。

かね「それが解らぬ者(政宗)には、天は味方せぬ」
片倉「直江殿、言葉を選ばれよ」
かね「そもそも、伊達が奥州の覇者だって意気がってみたって、太閤殿下の大軍にぶっつぶされるに決まってんじゃん」
片倉「それ以上申されれば、お命は危うくござ…」
かね「青二才のくせに、考え方が古いっつーの」
まーくん、プッツン。刀を持って仁王立ち。
かね「その刀抜いたら、バッカじゃねーの? って世間の笑い者だけど?」

散々煽って怒らしておいて、しまいにはフッと幸せそうな笑みを浮かべながら、
「戦うつもりで参ったわけではない。間もなく子が生まれる。わしはその子のためにも生きねばならぬ」
って、アンタのお宅の事情なんて、こっちは知らねーっつーの!(苦笑)

人の神経逆撫ですることにかけては、兼続の右に出るものなし!!(笑)

おんなじ年下不良への対応でも、
ゆっきーの時とまーくんの時とで、なんでこんなにも差があるのやら?

・愛姫が偶然見ていたことで兼続は命拾いしたみたいだけれど、
あの後、どーやって帰ったの?
「斬るに値せん男だからよ」ってことで、何事もなく米沢出してもらえたのかな?

そもそも兼続は、米沢まで何しに行ったんだ?
説得するどころか、最初から喧嘩吹っ掛けてるし。
自分の正論を言いたいだけ言って、本人だけ満足して悠々と帰ってくるし。
で結局、伊達政宗は蘆名を攻め滅ぼしちゃったし。
佐渡でそのことを知って、兼続は愕然としていたけれど、
あの”説得”で政宗が会津侵攻をやめようと改心するわきゃねーと思うんですが。
ホント、何しに行ったんだ。
相変わらず、謎の多い言動です、この脚本は^^;。


・伊達の会津侵攻と、上杉の佐渡侵攻。
この両者の描き方もご都合主義で偽善的で、いまいち釈然としませんでした。

「乱世は既に終わろうとしておる。もはや力のみに頼り、領地を奪い取る時代ではござらぬ。
これ以上の無謀な戦は、お止めなされ」
そう政宗に教え諭した兼続は、次のシーンで圧倒的な大軍を率い、佐渡に侵攻しています。

「わしらはこれまで、命懸けで佐渡を守って来たのじゃ!
それを奪われるとなれば、最後の一兵まで戦うのが我らの道」
そう叫んだ佐渡の武将・本間高統。
この”佐渡”を”越後”に置き換えれば、本間さんの胸のうちも痛いほど共感できます。
景勝も兼続も、”越後”を外敵の侵攻から守るために、
味方同士で跡目争いをしたり、籠城中の味方を見殺しにしたりと、
血の涙を流しながら必死で頑張ってきたんですから。
この本間さんも同じこと。自分の国と民を外敵から守ろうとしている。

そんな本間を前にして兼続は、
「私は戦をしに参ったのではございません」
脚本家さん&スタッフさん、嘘はいかんよ嘘は……。
史実では、きっちり攻め滅ぼしたでしょ? 大軍で完膚なきまでに。
本間高統とその嫡男は、兼続に攻め込まれて最期は自害しましたよ。
それが悪いとは言いません。戦国時代なんだから。
でもやってることは伊達政宗と同じ(隣接する他国領に軍勢で侵攻)なのに、
その史実を曲げて、わざわざ偽善的なキレイゴトを言わせるのがどうも賛同できません。
そこまで主人公をどうしても”いい人”にしなきゃならないのかな?

伊達が隣国の会津に侵攻し、蘆名を攻め滅ぼすのは、「不逞な輩」で私利私欲の悪い戦。
上杉が金山を狙って佐渡に侵攻するのは「内乱が続く佐渡を平定するため」の良い戦。
ってことなのかな?
ま、秀吉のお墨付きをもらって佐渡平定をした上杉と、
上洛もせず、秀吉の苦言も無視して戦をしていた伊達、の違いでしょうかね。


・徳川家の家臣の皆さんのシーン、重厚で安心しますわー。
ただ白湯を呷るだけの動きでも、渋くてカッチョイイわ、家康さん。

家康の元へ、小田原からの使者として遠山康光が来訪。
史実では、上杉景虎とともに自刃した忠義の臣。
でもドラマ天地人では、陰謀策略で主君を見殺しにした奸臣、か……。
遠山さんも草葉の陰で悔し涙を零しておられることでしょう。

・ラストシーン、赤ちゃん、かわええwwお口むにゅむにゅしてて。
ぎこちなく抱っこする兼続もかわえええwww


来週は小田原征伐ですねw
名だたる戦国大名勢揃い、になるはずだけれど、どんな描かれ方がされるのかな?
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