先日、大河ドラマ「天地人」の感想を書くために、
「ROOKIES」の関連サイトを調べていたら、
ものすごーく映画がおもしろそうで、見たくなったので行ってきました♪
(きっかけが間違ってる気がする……)
※以下、映画のネタバレを含みますので、ご注意ください。
「きっとあなたも涙する」
と、テレビCMで盛んに宣伝していますが、
こーゆー煽り方をする映画は、得てしてツマラナイというか、泣けないもんです。
で・も。
ああ、涙したともさ! しかも号泣さ!(なんで逆ギレ?・笑)
見終わってトイレで鏡見たら、目ェ真っ赤に充血してて、
念のためマスカラを自重してきた自分GJと思いましたわよ。
そんなわけで、この感想文は、
・野球大好き! 特にプロ野球の試合中継は週に4~5日見ている。
・でも野球観戦歴3年のド素人。
・涙腺が著しく弱い(見る映画・ドラマのうち約5割は泣く)。
・「ROOKIES」の原作は未読。テレビシリーズはチラチラと2~3度見たことはある。
・腐女子。
という人間が書いておりますので、予めお含みおきくださいませ。
以下、支離滅裂な順ですが思いつくまま徒然に、映画の感想を。
・野球場。バックスクリーン。大歓声。青空。入道雲。眩い太陽。
このカットだけでもう泣きそうになります……!(←心の病)
胸の奥がワクワクするような苦しいような切ないざわめきを感じる、と言いますか、
ああ、高校野球の季節が来たんだ……! というパブロフの犬的な昂揚です(笑)。
このカットを見せてもらえるだけで、映画の評価が無条件で☆2つくらいアップしちゃいますw
・ちょwww番長wwwwww
横浜ベイスターズのエース・三浦大輔投手がこの映画に出演してる
っていうのは小耳にしてたけど、
まさか「濱中(ニコガクの新人)が中学時代オヤジ狩りしたけど、
返り討にあってボコられてたら、平塚が投げた缶が偶然頭に当たってぶっ倒れる」
そのオヤジ役、だったとはwwwww
いきなり大スクリーンに登場してマジでビビりましたww
カタギっぽくない役が違和感なさすぎです(笑)。
でも、そのシーンで「ちょwww三浦さんww」って小さく吹き出してたのは、
映画館の中で私だけだったかも……^^;。
・ニコガクナインが泥まみれ汗だくになって、めちゃくちゃ汚くなって、必死に野球の練習しているシーンが良かったvv
私は、役者さんの美醜にほとんど興味がないもんで^^;、
登場人物達が一番カッコよく見えたシーンでした。
・甲子園出場を賭けた、笹崎高校との決勝戦の前夜。
河の中に飛び込んで、水掛け合い、うおおおおっ!! と叫び声を上げるニコガクナイン。
体の中を駆け巡る抑えきれない青春の衝動!
うん、気持ちはわかるよ!
……でも、都大会勝ち上がって連日の試合で疲労も溜まってるし、明日も大事な試合なんだから、
体冷やしてないで早く家帰って寝なさいっ!!(笑)
・1番・センターの関川が打席に立つと
「せーきさーん!」と掛け声を掛けたくなるのは……楽天ファンの哀しいサガ(笑)。
ニコガクのキャラクターの名前は、阪神タイガースの選手から取った、というのは有名な話ですが(Wikipedia参照)、
関川秀太くんの名前は、現・楽天イーグルス一軍打撃コーチ補佐の、関川浩一さんが由来なのです。
(阪神には1991~1997年に在籍)
「炎のヘッドスライディング」が代名詞のガッツ溢れるプレーヤーで、愛称は関さん。
彼が打席に立つと、球場中のファンが声を揃えて「せーきさーん!」コールをするのが習わしだったのです……(懐かしい遠い目)
いや、単に名前だけで、キャラの性格も特徴も全然違うってのは解ってるんですけどね(苦笑)。
でも映画の中でも、ついつい関川を応援したくなっちゃいますw
・「野球ドラマ」として冷静に見ると、非現実的というか破天荒というか、細かいツッコミどころ満載^^!
例えば、ボロボロのボールは修繕しないとイレギュラーバウンドして練習にならんだろとか、
敵チームのビデオ撮影すんなら、バックネット裏でスタンド固定して撮んなきゃとか、
プレー中なのに点入る度ベンチから飛び出して来てグラウンドではしゃいじゃダメとか、etcetc……。
でもそれを言ったら、ニコガクナインの髪型や、見た目高校生には見えないなど
既にアリエナイことだらけなので、そーゆー些細なことは一切言いっこなし!!
最後の1球を投げずに延々号泣している投手に注意しなかった審判こそが、
この映画の感動的クライマックスをアシストしてくれたのです!
・決勝戦の試合展開も、奇跡の連続。
でも現実の高校野球でも信じられないようなことが起こって
「事実は小説より奇なりだなぁ……!」と毎年のように感嘆させられるから、
「こんなんアリエネー」とも言いきれないよなぁ。
というか、非現実的なストーリー展開も、破天荒な演出も、大袈裟なほど熱いセリフも、
どれもこれもしっかり「エンターテインメント」していたから、
私はこの「ROOKIES」の世界にどっぷり浸かって、登場人物に感情移入できました。
赤星を庇って全治3ヶ月の怪我をして、皆には穏やかな笑顔を見せたけれど、
一人になると、最後の夏に間に合わないかもしれないとカレンダーを握りしめて嗚咽する御子柴。
振り逃げのチャンスなのに、中学時代の苦い記憶を思い出し、一塁へ走れなかった安仁屋。
バッティングで骨折した指をひた隠しにして「っくしょう! 何で俺はいつもこうなんだよ!」と一人泣きながら怒りをぶつける若菜。
「準備をしておけ」と言われて、ベンチ裏で黙々と素振りをしている代打・平塚。
あと1球で甲子園に行ける……夢が叶う、とマウンドでしゃくりあげて泣く安仁屋。
他のメンバーも一人一人が葛藤して、苦悩して、一生懸命に戦っている。
役者さんの演技を超えた真剣な情熱が、スクリーンいっぱいに満ち溢れていました。
役者さん達の佇まいや顔つきには「高校生」っぽさはないですし、
映画全体の空気も「高校野球」の雰囲気とはちょっと違います。
でも、「ROOKIES」の野球、という世界観が確固としてそこにある気がします。
その世界に溶け込めなかった人には「熱くてクサいセリフ、あり得ない奇跡の繰り返し」と映るだろうし、
世界にどっぷり浸れた人にとっては、感動の涙が止まらない作品となるのでしょう。
・新聞記者(渡部篤郎さん)がぽつりと一言。
「やっぱいいな、高校野球」
ああ、私の気持ちを代弁してくれてありがとう!
・背番号13のユニフォームをプレゼントされる女子マネージャー。
ああ、なんて幸せなマネージャーなんだろう……!! と本ッ気で羨望を感じました。
だって、部員達が憧れの甲子園に連れていってくれて。
しかも「お前もレギュラーだといつも思ってた」と言ってくれて。
最後の日にユニフォームをくれるんですよ……!
運動部の女子マネをしていて、これ以上の幸福なんてあるでしょうか!?
……と、ついつい昔の女子マネ目線で見てしまいました^^;。
・卒業式後、グラウンドに一列に並んで川藤先生に感謝の言葉を贈るニコガクナイン。
このシーンも号泣しましたが、一人話し終えるごとに挿入される壮大な盛り上げBGMはなくても良かったかも?
撮影したそのまんまの素材の、BGMなしの方が感動したかもなぁ。
いや、でもこの熱すぎる演出こそがROOKIESの魅力でもあるかな。
・イケメンがいっぱい登場するこの映画。
腐女子たるもの、脳内でCP組み合わせをアレコレ考えて萌え滾るべきでしょうね。
けれど、私の脳内の約95%は野球の”燃え”で占められてて、
腐った視点で見れませんでした。不覚!(笑)
テレビシリーズを全部視聴して、キャラクターの性格や関係性も把握していれば、
細かい萌えどころがたくさん散りばめられてたんだろうけれど。
……あ、でも3ヶ所だけちょっぴり萌えアンテナが反応しましたww←
(1)安仁屋「どうも、とか言いやがって、川上の野郎、覚えてねーくせに……っ!」
安仁屋→→→川上熱烈らぶ、なのねvv
(2)指の骨折を隠す若菜に、新庄「おめぇ一人が痛ぇんじゃねんだよ。みんなが痛ぇんだよ!」
ここ以降、3塁コーチャーとして仲間達を見守る若菜の瞳がやたらとウルウル切なげに澄んでいて、
かわえーなぁおいwwと萌えましたvv
(3)卒業するニコガクの先輩達がグラウンドに並んでいるのを遠くから見ながら、
赤星→濱中へ「練習ちゃんと来いよ」
これから野球部は二人っきりだもんねvv
結論:
おもしろかったです! もう一度見たい、と思えました。
役者さんの熱い演技に心揺さぶられ、たっぷり涙を流して、
鑑賞後はすっきり爽快な気分になれました。
制作スタッフ・キャストが全身全霊をぶつけて映画を作っている熱意が伝わってきて、
ともすれば嘘くさくなってしまいそうな「奇跡」「熱血」の虚構の世界に、
観客を引きずり込み、リアリティを感じさせてくれるパワーがありました。
エンターテインメントとはかくあるべき。
映画の世界に没頭して、2時間17分間を楽しめて満足ですvv
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