大河ドラマ「天地人」第18話「義の戦士達」、見ました!

今日、川中島合戦が始まる前のステージ上での挨拶や、「伝国の杜」でのトークショーで、
北村さんが「今夜の18話や19話は、特に気に入っている回なので、ぜひ見てください」
と繰り返し仰ってましたが。
……今まで見てきた天地人18回の中で、一番おもしろかったお話かも。私としては。
死がすぐそこまで迫っている、戦国時代らしい切迫感がようやく感じられました。
(その分、兼続サイドとの温度差とか、ツッコミどころもあったけど^^;)
吉江さんや安部政吉に涙しました……!

来週、自宅で録画を見直しながら(笑)、もっと詳しく感想を書きたいと思います。
この下に後日アップしますので、ご了承くださいませ。
感想書きました! よろしければ以下ご覧くださいませ。


※私信です:
ブログ拍手からコメント下さったsumire様
はじめまして!
天地人感想にいつもお目を通していただき、どうもありがとうございますvv
北村さんトークショーは、私は外で遠くから見ていた(笑)のと、
必死で暗記しようと脳をフル回転していなかったので
一部うろ覚えのところがありますが、後日アップしますねvv
少しでもお楽しみいただければ嬉しいです。
コメント、とても嬉しかったです。ありがとうございました!


※以下、腐女子視点の腐った感想や、脚本への愚痴も含みますので、予めご注意ください。





「あの笑顔をまた見たいものじゃ」
とお船さんを思い出しながら晴々と笑う殿の、
その笑顔の方が百万倍希少価値があって百万倍ぷりてぃなんですけど!!!

それから、籠城中の魚津城へ「降伏せよ」との命を伝える使者として行ったものの、
「全員討ち死に」を決意してしまった皆さんを説得できなかった兼続に、
「大丈夫か」と気遣わしげに声をかける殿が~!
四面楚歌の状況を打破するために、魚津城を捨て石とする、という作戦を立案した、
そして、最前線の魚津城で討ち死にを覚悟した仲間達をその目で見てきた、
その兼続自身こそが、最もつらい思いを抱えている、と
殿はよーく解っておいでなのですね。

「我らの戦いはこれからじゃ。信長風情になぞ負けぬ!」
殿ー! 凛々しくって、まるで大将みたいでカッチョイーvv(大将です)


毎週恒例の主従萌え感想はこれぐらいにして。
今週はやっぱり、なんといっても魚津城の皆さんに泣かされました!!

籠城中の魚津城。
防戦する上杉軍3千に対し、周りを取り囲む織田軍は1万5千……!
炎で赤く染まった城内に、泥らだけ、傷だらけの上杉軍の皆さん。
「殿がもうすぐ助けに来てくださる! それまでの辛抱よ!」
という安部政吉のセリフが切なすぎる……(T-T)

まだ初陣前の弟や、里に残した妻子を思い出す、と語り合う吉江さんと政吉。
「生きて再び帰る日が、巡ってくるであろうか……」
厳しい面持ちで握り飯をほおばるその姿が、必死で”生”に食らいつこうとしているかのようで、本当に痛々しくて。
(ええっと、ホントは吉江宗信さんの子(吉江景資)も孫(寺島長資、中条景泰)も
同じ魚津城に籠城してて、自刃したハズなんだけどね^^;)

そして、長引く苛烈な戦で、二の丸などを次々と落とされ、
とうとう本丸のみの丸裸になった魚津城……。
降伏せよ、という景勝の命を伝える兼続に対し、吉江宗信の返答は。
「殿のお志(こころざし)、心より御礼申し上げる。
しかし、我らは上杉の侍。
敵に屈して生き恥を曝すより、死して侍の道を貫かん。
なにとぞ、我らの勝手を許していただきたい」
「あの山が招いておるわ……死者の魂は、立山の峰を昇ると言う」
「兼続、恐れるでない。己を信じ、謙信公の義を松明に、歩み続けよ。万事を託したぞ」
。・゚・(ノД`)・゚・。ウワアァァァン
吉江様があまりにカッコ良すぎて号泣!!
「仁介……」「殿を頼んだぞ! 与六!」で私の涙腺も決壊です(´;ω;`)

冒頭にも書きましたが、今週は今まで「天地人」を18回見てきた中で、
私にとっては一番良かった、と思えた回でした。
シビアで絶望的な状況なので、人によっては暗くていやだなーって感想を抱かれるでしょうけど。
骨太でようやく”戦国時代”が見れた、という気持ちです。
特に、命懸けの侍達を演じた役者さん達の迫真の演技に心揺さぶられました。
……でも視聴率は、天地人の全話の中で今のところワーストなんだよなぁ……orz
こんなにいいお話だったのに……(T-T)
ゴールデンウィークの真っ最中だったからなぁ。
一般的な視聴者の皆さんは、もっとライトで明るいお話の方がいいんでしょうかね、やっぱり。


それ以外の感想も。

・与板衆やっと出た――――www
ほんのワンシーンだけどorz 
しかも嫁さんからのラブラブ贈り物を兼続に届けるだけの役割だけどorz

・「仇を討ってくださいませ。武田を滅ぼした仇、信長を」
菊姫様、戦国武将の気丈な姫らしくっていいわvv
「留守中の諸事、しかと頼む」と殿に言われて、
懐刀に手を添え「はい」と強く頷くあたり、これぞ武家の姫。
おっとこまえ~! しかもお目々キラキラで可愛いーvvv

・備中高松城を水攻め中の秀吉さん。
落城寸前だけど、このまま自分の力で攻略したら信長様ご機嫌斜めになっちゃうと読み、
「とてもわしの手には負えません。上様助けて~」と泣きついてみる”人たらし”な猿(笑)。
その文を見て「フッ、かわいい奴……」とか呟く信長様(笑)。
まったくこの二人はお互い相手の胸の内をわかっていながら、
それでも相手の意図に乗ったフリして動いてみるあたり、
やっぱり気が合うというか、相性良かったのかも(笑)。

一方の、光秀さんは。
「お前が先に備中に行って猿を手伝え」と信長様に言われて、
猿の配下に置かれることに耐えがたい屈辱を感じ、握り拳をブルブル。
信長様ったら、どんだけドSでツンデレ~~www(笑)
ツンデレを極めた結果、光秀に謀反されたんならそれもまた本望!(かな?・苦笑)


さて、ここからは脚本に対する愚痴です。
ネガティブな感想を目にしたくない方はご覧にならない方がよろしいです。

(1)兼続の作戦、おおいに疑問……orz

魚津城について、ドラマの中で何度か説明がありました。
先週の第17話のアバンタイトル:
魚津城が落ちれば、越後本国が蹂躙されてしまいます。
新米家老・兼続、上杉の最終防衛線を守れるか!?」
今週のアバンタイトル「運命の三ヶ月」で:
魚津はいまや上杉の存亡をかけた決戦の場になっていました。
まさに絶体絶命の危機。どうする兼続」
劇中、パパイヤさんらのセリフで:
「だが魚津城が落ちれば同じこと! 越中から雪崩のように敵が押し寄せてくるのだぞ」

そうなんです。
この時、上杉にとって最も重要な防波堤は、魚津城。
確かに、上野、信濃、そして越後の北も敵に囲まれ、上杉は四面楚歌ですが、
なかでも特に西の魚津城が柴田勝家に落とされたら、
織田軍総攻撃で、雪崩を打って越後へ攻め込んでくるのです。
多方面をいくら守って凌いでみても、織田からの正面玄関口である魚津城を落とされたら、
遅かれ早かれ上杉は滅亡の危機に曝されるでしょう。

なのに。
「こたびの魚津城への出兵は、織田勢をおびき寄せるための罠。
敢えて敵方に隙を見せ、領内深くへ引き込んだところを、疾風の如く引き返し、叩き潰す」

えっ?
魚津城を”おびき寄せる罠”って、それでいいのん兼続サン?

「このまま動かずにいれば、信長の思うがまま」って、まぁその通りだけれど、
だからと言って、一番ヤバいところを落とされたら、取り返しのつかないことになるんじゃ……。
私の素人考えですが、この「兼続の作戦」が無事成功した場合を考えてみると。

魚津城へ救援に向かった景勝留守中の春日山城を狙い、信濃、上野から敵侵攻!(←今ここ)

よぉーし、兼続の作戦通り! すぐさまとって返して、越後領内でそいつらを撃退! 作戦大・成・功♪

その間に魚津城落城……(涙)。勢いづいた織田軍がさらに大挙して越後へ攻め込む。
信濃、上野も、敵を一時撃退したものの、徳川、北条がその後方からさらに攻めてくる。

上杉家、もはや絶 体 絶 命……


これじゃ「危うい賭け」どころじゃないよ……。
この作戦だとなんだか「先見の明がないダメダメ参謀」って気もするんですが。

史実の「魚津城の戦い」をWikipediaで見ると、ラストの天地人紀行で語られていたように、

魚津城の3800の上杉軍に、織田4万の大軍が攻撃。

上杉景勝は魚津城から救援要請を受けるが、領国を敵に囲まれ、侵攻の動きがあったため動けず。
しかし、最重要防衛拠点・魚津を死守するために5月4日出陣。

5月19日、「4km手前の天神山城で行く手を阻まれ」る。
二の丸まで攻め落とされた魚津城は織田の大軍に囲まれ、景勝は戦を仕掛けられない状況。

信濃、上野から敵の侵攻。春日山城を守るため、5月27日、景勝はやむなく退陣を決断。
魚津城に「城を捨てて生き延びよ」と命じるが、魚津の諸将は討ち死にを決意。

6月3日、魚津城の諸将自刃。

6月4日、2日前に起きた本能寺の変の知らせを受け、織田軍全軍撤退。


この、史実どおりの流れじゃダメなんでしょうかねぇ?
実際のところ、さっきの兼続の作戦うんぬんじゃなくても、
魚津城から退陣せざるを得なくなった段階で、上杉家は”チェックメイト”だったんですよ。
時同じくして本能寺の変が起きて、首の皮1枚でお家滅亡を免れたのは、
まさしく「天の時」が味方したというところでしょうか。

まぁ大河ドラマだから、主人公・兼続が全てのナイスアイディアを考えつき、
ドラマチックな場面(ここでは魚津城の中)に立ち会って、感動的なやりとり見せたい、
という制作者サイドの意図はわかるけれどさ……。
史実どおり「魚津在城衆十二名連署書状」をやった方が、
はるかに感動的だったような気がするなぁ。


(2)兼続、KYすぎる……orz

今にも死にそうな魚津城からの伝令兵と、普段と変わらぬ平穏な春日山城の対比がなんとも……。

魚津城の皆さんが、満身創痍+食うや食わずの命懸けで戦っている間、
兼続は3日間ものんびり碁盤とにらめっこ。
「お前がこうしておる間も、魚津の面々は死に瀕しておるのじゃ」
まったくだよ!!
その結果考えついた”妙案”がアレだしさ。

「この身などいつ果てても良いと思うておりました。されど、おなごとは不思議なもの。
(お船さんからの)ひと房の黒髪で、死んでなるものかという気持ちが湧いてきました」
嫁さんをほんわか思い出して「死にたくなくなっちゃった」と微笑む兼続のカットの次に、
包帯だらけで呻き声をあげ這いつくばる、瀕死の魚津城の皆さん達……。

なんだか兼続の切迫感の無さ、KYっぷりが哀しくなってしまったんですが、
魚津城と兼続を交互に見せるこの編集、どういう意図だったんでしょう?

そして、ご家老なのに堀を泳いで魚津城に潜入成功しちゃう最強忍者(?)兼続!
つーか、敵に包囲された籠城中の城に潜入するよりも、
抜け出して無事に帰る方が何十倍も大変だと思うの。しかも左足引きずってるし。

魚津城の諸将に殿からのご主命を伝言。
「殿は、一両日中に、越後にお引き上げになられます」
「では我らは……」
「降伏するようにと」
もうちょっと言い方ってもんが……orz
敵の大軍に何ヶ月間も囲まれて、鉄砲や矢がいつ降ってきても不思議じゃない最前線で、食糧もほとんど尽きちゃって、
そんな身も心も削る過酷な環境で、ほんっとに命懸けで戦ってきた皆さんなのよ!
その人達に、
「越後を守るため、魚津を諦めねばなりませぬ」
たったこの一言だけで、納得してもらえると思ってたのかしら?

「魚津城に拘るなと言うが、それでは1万5千の織田勢を向こうに回し、死力を尽くしてきた我らの戦は、いったい何のためだったのじゃ?」
その吉江さんの問いに答えられないんじゃ、
”降伏してちょ”って説得できるわけないじゃんorz

「ならば、わたしもここに残ります!」
もうやーめーてー(泣)
「そなたは家老」とか言われるまでもなく、この作戦立てたの自分でしょ?
これから急いで春日山へ引き返して、信濃からの敵と戦おうかという殿を置いて、
自分も魚津城で討ち死にするって?
それに「お船の髪見たら死んでたまるかって思った」って言ってたじゃん。
無責任だし、主張が支離滅裂だよ。
その場の情緒的な勢いで、出来もしないこと軽々しく言うような
なんちゃってサムライにしないでください、脚本家先生。

そんで、吉江様や安部政吉との別れで、べそ泣きしちゃダメだよ、兼続~……。
そこは泣いてはいけないと思う。
「魚津城は見殺しにする」という非情な作戦を立案して、それを直接告げる者としては。
と言いつつ、私も盛大にもらい泣きしてましたが^^;。

脚本&演出は、他人の状況や気持ちを慮れないKYな人物として兼続を描きたいのでしょうか?
私は「直江兼続」が嫌いなわけではありません。もちろん演じる妻夫木さんも好きです。
期待していた「直江兼続」だけに、こんなふうに描かれてしまうのが残念で……。


最後、次週予告がめっちゃ良かった!
この予告のドラマがすっげー見たいです(苦笑)。
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