毎度お馴染み攻殻機動隊GIGの極私的感想文^^。
今回は、第9話「絶望という名の希望 AMBIVALENCE」です。


※以下、ネタバレ含みますのでご注意下さい。



●内閣情報庁保安室のオペ子さん達。可愛くて好みですvv
 作監は私が一番好きな浅野恭司さんか……!トグサに期待ww
 
●爆発現場に駆けつける公安9課メンバー達。
 スモッグがかかったように霞んだ夜の景色が雰囲気出てていいなぁ。

●はぅあ!やっぱり浅野さんの描く素子様もトグサもカワイイvvv

●難民による無差別自爆テロ。
 宗教的な強い盲信があるならいざ知らず、
 この退廃的な日本で数年後にこんな無政府国家みたいなことが
 起こり得る可能性なんてあるんだろうか?とも訝しんでみたり。

●バトー、トグサ、サイトー、パズが高架の路上で話しているシーン。
 なんかこのシーンが仕事仲間っぽさが出てて好きv パズは全然セリフないけどorz

●ネット上でエージェントタチコマ達が攻性防壁展開してデカトンケイルに潜入するシーン。
 オレンジ色の世界がすごくいいわぁww
 ここのBGMが「i can't be cool」ってのがまた意外なようでいてピッタリ!
 タチコマかわいいよタチコマvv

●クロマ姐さんキタ――――――!!!!

●少佐のデカトンケイル侵入も、予めゴーダの想定内だったのかな。

●自爆テロを起こそうとした少女。
 バトーに撃たれて彼女は死んだんだろうか?それとも一命は取り留めた?
 私としてはトグサのためにもバトーのためにも後者であって欲しいんだけど……。


今回のゴーダの仮想人格と少佐との会話は、GIGを理解する上で私にとってポイントだったな。
社会システム内で情報が変質し、個が並列化してしまう=スタンドアローンコンプレックスが
GIGでも大きなテーマであることが分かったし。
そしてゴーダの目的が、大衆が無自覚に求める英雄をプロデュースすることだ、ってことが初めて明確に理解できたし。

「身体の変貌に応じてゴーストも変容する」っていうゴーダの言葉、実際当ってるんだろうか?
確かに痩せて綺麗になったりプチ整形したりすると、積極的で自信に溢れた性格に変わるような気もするが。(え?そーゆー意味じゃない?)
ゴーダのように目立つ容姿に変わったり、少佐のように義体をまったく見目異なるものに換装したら、
それはゴーストにも影響を及ぼしてしまうのかしらん……?

それから、「憎しみの連鎖」「総意としての国民の意思と9課自身の正義」ってキーワードに引き付けられました。
今回の自爆テロを引き起こした過激派難民は確かに公安9課の「敵」だけど、
本当に倒すべき敵は「難民」じゃない。
だが国民の思想操作をしているゴーダが真の黒幕とも言い切れない。
9課が戦うべき敵とは、止められない濁流のような世論なのかもしれないな……。
でも、大多数の国民が求める正義が、その時代の「正義」になってしまうなら、
9課の掲げる正義自体が間違っていて、偽善なのかもしれない。
今回のGIGでは9課は途方もなく大きな見えない敵を相手にしているんだなぁ、
と漠然と感じました。

それともう一つ。
独善と盲信に取り憑かれて「自分は絶対正しい」と思い込む時、
誰でもテロリストになっちゃえるんだな……と恐ろしく感じました。
たとえ暴力に訴えなくても。言葉だけでも。
それはテロリストだけでなく、特に9課みたいな強い公権力を持つ組織にも自戒を込めて言えること。
彼らにはその強い権力を真に「正義=公の幸福」のために行使しているのか?と常に自問自答して欲しいなー。

……てなことをぐだぐだ考えて、ふと思い付いて書いたのが
かつて某R様に捧げたパチモンSSだったりします(苦笑)。
なのでこの第9話はSSを書くために当時何度も何度も見返しましたvv
それでも見飽きない、奥の深いテーマを扱った面白い話だったなー。
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