「幸」住むと人のいふ。
ああ、われひとと尋(と)めゆきて
涙さしぐみ、かへりきぬ。
山のあなたになほ遠く
「幸」住むと人のいふ。
(カール・ブッセ「山のあなた」訳:上田敏)
私の中で、ファイナルファンタジー10(以下、FFX)のイメージってこの詩なんですよねぇ。
本日はFFXについて、杏月の萌えどころを語ってもよろしいですかな?
(ネタバレと腐女子トークが炸裂してますので、お嫌いな方は以下ご覧になりませぬよう)
私とFFXとの出会いは今から約4年前。
FFXの発売は2001年7月19日だったけど、
「ゲームソフトは特別な場合を除いて中古で買う」という貧乏ったらしいポリシーを持つ杏月は、
約半年遅れでようやく入手しました。
その間、テレビCMや店頭ポスターや本屋店頭の攻略本大量陳列やらを
例によって横目で見ながら涎垂らして待ちわびていたものです……。
それに、当時ウチにはPS2まだなかったしね(苦笑)。
FFXの入手に合わせて、満を持して新品のPS2も購入しました^^!
それにしても、あのテレビCMは鮮烈だったなぁ~!
確か、キーリカの海上でユウナが異界送りをするシーンと、
ティーダ達が飛空艇からロープを滑り降りて、ユウナとシーモアの結婚式に乗り込むシーンだったはず。
あのCGの美しさ、色の鮮やかさ、動きの滑らかさ、表情の豊かさに、
一瞬息も忘れて画面に釘付けになったなー。
そして遂にこの手に掴んだFFX!
ワールドマップが廃止されて、ある程度決められた道程を、3Dキャラクターが移動するフィールド。
FFシリーズの特徴ともいえるATC(アクティブ・タイム・バトル)でなく、CTB(カウント・タイム・バトル)を採り入れた、より戦略性の高いバトル。
素晴らしく美麗な召喚獣やバトルのCG。
スフィア盤を使った独特なキャラクター成長システム。
複数のアビリティをつけられる武器改造。
ハードがPS2になった新鮮味もあるかもしれないけど、FFXを初めてプレイした時は
ほんとに未知の旅が始まるかのようなワクワク・ドキドキ感で胸が高鳴りました。
特に、このFFXの世界設定がものすごく好きだった。
RPGといえば、中世ヨーロッパ調、または近未来サイバー風、が既定路線のところ、
FFXはオリエンタルでエキゾチックで懐かしいような異世界。
そしてその中に亜人種という、いろいろな人種が住んでいることも、
また宗教と人種差別の問題が深く根ざしているところも非常に興味深かった。
それに、キャラクターボイス!
あれって前評判を聞いた段階では「でもイメージに合わなかったりするとちょっとなぁ……」と心配だったけど、
どの声優さんもイメージぴったりで、演技もお上手で、
声のお陰でキャラクターとストーリーにとても感情移入と共感ができたと思う!
エンディングの2年後のストーリー「永遠のナギ節」が見たいんで、
インターナショナル版を買ってまた一からやろう!と思ってたんだけど、
あの日本語のボイスがあまりに魅力的で、思わずまた日本語版をやっちゃったので、
結局インタ版は買いませんでした。
でも何より、秀逸なストーリーが一番好き。
主人公が祈り子達のみる「夢」の産物だって設定にも度肝を抜かれたけど、
エンディングがヒロインと一緒になってハッピーエンド、じゃなく
ヒロインと世界とを守るために自らの存在を犠牲にする、という選択に心揺さぶられました。
シンとの決戦からエンディングまでは、何度もリプレイしてるんだけど(苦笑)
何度見ても最後は涙してしまいます……。
ティーダとユウナのストーリーにも感動しましたが、
私にとってFFXとは、大召喚士御一行(ブラスカ様&アーロン&ジェクト)の物語なんです。スミマセン。
父親世代の旅については、旅の道すがら時々拾う「ジェクトのスフィア」や、
エボン=ドームでの過去の幻影などで断片的に知れるだけなんですが。
稀代の才能を持つ変わり者の召喚士と、元僧兵の剛腕カタブツ、正気とは思えない(笑)自称ブリッツのスーパースター。
こんなはみ出し者3人組のてなもんや三度傘、断片を垣間見るだけでも本当に楽しそうでvvv
旅の始まりはスピラのことを何も知らず、故郷に帰ることだけ口にしていたのに、
旅が進むにつれ帰郷を諦め、自らの身を捧げるまでに至ったジェクト。
非常識的なジェクトに初めは反発しながら、次第にその才能と性格を認め、
召喚士の犠牲の上に成り立つナギ節に疑問を抱き、苦悩するアーロン。
ガード達の煩悶を知りながら、ある意味エゴイスティックなまでに自らの意志を貫き通し、ナギ節をもたらしたブラスカ。
この三人三様の心の変遷にいろいろと妄想を馳せると、深くて深くてゲーム1本作れそうなくらい。
たとえ旅の結末が悲劇だとわかっていても、御一行でゲームをプレイしてみたかった!!
FFX-2でユウナ達の2年後をやるより、FFX-0とかで御一行バージョンのソフトを出して欲しかったよ、スクエニさん(笑)!
そして腐女子的視点では、ジェク×アー2人の葛藤が非常に美味しいです!!
いえね、最初はアーロンの影のある人物像と漢気溢れる性格、そして何よりバトルで頼りになる高い能力に、
アーロンというキャラクターがお気に入りで、燃えていたんですよ。普通に。
でも、ユウナレスカ戦後、エボン=ドームでアーロンが見せてくれた
アーロン視点の記憶の幻影で、ピシャーーッ!と萌えの雷が落ちてきちゃいました。
ジェクト「おめぇのそういうところ、嫌いじゃなかったぜ」
そしてジェクトの胸のアップが迫ってきて、暗転。
アーロン「こういうことだ」
……こっ、こーゆーことって、どーゆーことーーー!!??
ちょっ、アーロンさんっ!?
今のそれって抱擁あqwせdrftgyふじこlp;
はい!1名様、腐界の谷底にごあんなーい♪
……てな具合です(苦笑)。
……長々とくだらぬ語りを大変失礼致しました。
でも、萌え抜きにしても、FFXは純粋に傑作ですよ。ええ!
もう3ヶ月も前に終了したんですが、「ジェク渋祭り」という企画がありまして。
FFXのジェクトとアーロン(但し35歳)を腐女子的にw愛でたお祭りでした。
身の程知らずも甚だしいんですが、このお祭りに私も素人SSを投稿させていただきました。
表で1本(やや女性向け)、裏で2本(苦笑)です。
私の記念すべき二次創作2~4本目(以降、打ち止め・笑)。
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