昨日に引き続き、「おおきく振りかぶって」第10巻の感想文・後編です。


……ところで私、小学生の頃、一番苦手な学科、というか苦手な課題は「作文」でした。
だって、作文には「正解」がないでしょ?
他の教科は、学校で習ったことを記憶して、その「正解」をテストに書きますよね。
国語や社会などの暗記モノだけでなく、数学や理科だって方程式を記憶して、それに当て嵌めて解を導き出す作業です。
結局はどの教科も、事前に教わった「正解」が必ずあって、それを回答して点数をつけてもらうわけですよ。
でも、作文は私が思ったことを書かなければならない。
そこに先生の用意した正解はない。
こんなこと書いていいのかどうか、「当たって」いるのかどうか、それすらわからない。
というか、「当たり」「はずれ」じゃなくて、私自身の考え、意見を表明しなければならない。
……だから、すごい苦手でした(苦笑)。
いわゆる受験の詰め込み教育の弊害ですかね?
そんな私が、今や誰にも頼まれていないのに、二次創作小説サイト作ったり、ダラダラと長ったらしい漫画感想文書いてたり。
なんか、おかしいな(笑)。


つまらん前置きはこれまでとして、昨日の「おおきく振りかぶって10巻感想(1)」の続きをどーぞ♪


※以下、腐女子によるおお振り10巻の感想文です。
かなり腐っています。その上、異常に長文です。
純粋に原作をお好きな方はご覧にならない方がよろしいかと……。




てなわけで、本日のメインエベント、ハナタジハナ萌え+一部アベミハ萌えを語ります(笑)。


●いちいち打席入る度に、田島くんをチラチラ見て、意識しまくりな花井くん。
凡退すると、目も合わせずにすごすごベンチへ戻り。
三橋くんが「タジマくん、ガンバレ……」と呟けば、逃さず聞き取って勝手に落ち込み。
田島くんが走塁で活躍すれば「オレが、頼りねーからか?」「ケガしてても田島のほうが頼りにされんのか」と頭ぐるぐる。
打席に入れば「満足してんなよ」の幻覚がちらついて、ベンチにいる田島くんの視線まで気になってドキンドキン、
「チクショー田島! てめえちょっとむこう向いてろ!!」と胸中で絶叫しつつ空振り三振。
点入れられない自分の不甲斐なさに、思わず三橋くんに怒鳴って八つ当たり。
守備でもスーパープレー連発の田島様に「三橋なら"満足すんな"とか言われねーだろうな」とかへこんで。
乱交…ランコーでも声出しを忘れるほど脳内いっぱいいっぱい。
しまいには、三橋くんに「オレより田島のほうがスゲーだろ?」とか聞いちゃって、
「田島くんのがスゴイ」って最後通牒を突き付けてもらってスッキリしたいなんて考えてみたり。

うわああああ/// なにこのこっぱずかしい初恋片思い(笑)。
田島くんへの羨望と嫉妬で醜い感情ドロドロ悶々になってる花井くんの苦悩っぷりが萌えてたまりませんwww
(↑アレ? 私もモモカンと同じS属性?・苦笑)

●花井と三橋。素敵なほどに噛み合ってない、牡牛座の男二人の会話(笑)。
三橋くんは「投手」のことで頭いっぱいで、花井くんは「田島」のことで頭いっぱい(笑)。
そりゃ、噛み合わないのも当たり前かww
口あんぐり開けて「いつから投手の話に?」と呆然としている梓の顔がおかしすぎるww

「敵わなくても、オレやる。ヒイキないんだ。1番もらうためにオレ競うよ!」
「ゴメン、オレ、自分ダメなの知ってる」(←↑ドモリを修正済み・笑)

ああ……、強い。
三橋くんは、本当に強い子だ。
三橋くんの心の強さに、ちょっと感動……。

「オレだって……満足してるわけじゃねェけど、あいつらとオレで、何が違うんだ?」
その花井くんの自問の答えは、能力とか性格とか境遇とかじゃなくて、
自分の負けてる部分を自覚して、自分の求めるもの持ってる誰かを羨んで妬んで悔しくて苦しくて辛くて、
それでも、そいつをどうにかして越えてやる、負けたくない、と相手と競い、そして自分自身とも闘っている。
その前向きな気持ちの強さ、じゃないでしょうか?

三橋くんのお陰で、花井くんも
「闘う相手がいた方が、毎日の挑戦と結果が苦しくて辛くて、"いい"んだ」
とようやく気づくことができたね。

●田島くんが花井くんに「三橋イジメてんなよ」ってメンチ切るシーン。
それに「イジメられてないっ!!」と怒って噛みつく三橋くん。
そう、三橋くん、「怒ってる」んです。
すごいびっくり!!
そして、じーんと嬉しくなりました。(←はぁ?)
私は以前、「三橋くんの居場所」って心理考察で、三橋くんの感情について、
>誰かに怒りを抱く、という感情が欠落している(?)ようです。
と書きました。
「怒り」は、この人になら怒りをぶつけても関係は壊れない、受け入れてもらえる、という安心感が深層心理になかったら、なかなか表現できない感情だと思うんです。
(関係がぶち壊しになっても全然構わない、という相手は別として)
怒りが欠如している=他人に甘えたり、遠慮なく感情を爆発したりできない、窮屈でいびつな精神状態、じゃないでしょうか。
だから、三橋くんが阿部くんや西浦の皆に、素直に「怒り」を表現できるようになった時こそ、
「仲間」として自分がここで受け入れられている、と本当に安心している証になるんじゃないかな、と思ってました。
田島くんは、三橋くんにとってやはり特別な存在なんだね。
素直に感情をぶつけられる、心を許した存在。
……いつか、阿部くんにも「怒り」を表現できるようになったら、いいなあ。

それにしても、花井&三橋の訳ありげな2ショットを見た瞬間に「花井が三橋をイジメてる」って思うなんて、
田島くんは花井くんの人柄を、どう解釈しているんでしょうね?
田島くんにとって花井くんは、三橋をイジメるような性根のヤツ、ってこと?
う~ん……その辺の「田島の中の花井像」が、実はまだよく理解できない。

そんでもって、天然ちびっこコンビの脱力漫才にも「オレは慣れてるぜ」と動じない泉くんが男前すぎるwww

●6回裏2死三塁で、3番泉を敬遠して、4番花井勝負。
コレやられると、すんげーメラメラってプライドに火ィつけられるんだよねぇ(笑)。
「オレの評価は泉よりも下だ」「すぐ勝ち負けで考える。つまりオレは、こん中の誰にも負けたくねェんだな」
なんだか花井くんの坊主頭をかいぐりかいぐりしたい気分w

●「サードランナー!」と自分を見つめてくる花井くんの視線に、「花井君、打て!!」ともっと強い視線で返す三橋くん。
ほんの1週間前の桐青戦では、分かっていても睨まれるとキョドキョドしていたのに。
いいねぇ、三橋くん、成長したね! 貪欲で頼もしい!

●8-0で7回裏1死走者無し。ここでアベミハバッテリーは強打者・佐倉大地との真剣勝負を選択。
うぉぉおおおお!! 燃え滾るぜ!!
強打者相手に、渾身のまっすぐを投げ込んで真っ向勝負ですよ!?
捕手・阿部と投手・三橋が心ひとつにして、スラッガーに全力で挑むんですよ!?
これぞ野球漫画の醍醐味!!
野球好きにはたまらないシーンです。
血沸き肉踊る高揚に武者震いして、この対決場面にのめり込みました。
結果は、バッテリーの勝利!
そしてこの対決に負けた悔しさが、佐倉大地をもっともっと成長させるんだなー。
ああ、ワクワクが止まりませんww


●「……なら、田島は誰と競うんだ? 誰、と?」
あ~も~……(苦笑)。
気づくの遅いよ、梓。
「満足してんなよ」の一言から始まって、
凡退してすごすごベンチに戻る花井くんの後ろ姿を見つめてたり、
ことあるごとに「4番」と花井くんに声を掛け、
ヒットがでれば「ナイバッチ!」と笑顔で迎えて「2打点じゃん!」と素直に活躍を讃え、
「スクイズで満足してたらスグオレが4番取り返す!」と挑戦状叩きつけて、
「オレ、背ェ高いヤツ、キライだし!」と本人にズバリと言っちゃう。
(↑このセリフ、田島くんが花井くんに甘えているようにしか見えない私はお目々とお脳が腐っていますかそうですか)
花井くん、キミ、以前から既に、田島くんから「ライバル」にご指名されてたって、今頃気づいたの?

今日1日、バットを振れなかった、バントしかできなかった田島くんは、
6回裏無死一塁でバント決めた後、「クソ」って心中で毒づいて。
ケガして活躍できなかったことを「くやしい~~~」って花井くんにも言って。
それでも、4番を花井くんからすぐ取り返せたんじゃ、「そんなのぜんぜんつまんねェよ!」と。
田島様はお互い本気で切磋琢磨して、真剣勝負で4番を競い合うことをご所望ですよ?
「オレは田島と、競う、ぞ!」と決心した以上は、梓、
腹ァ決めて、本気で頑張れ!!

これから花井くんが猛練習して急成長して、もし田島くんが足元にも及ばないくらいに飛距離伸ばしたら、
その時田島くんはどんな顔すんのかな?
今まではどこか余裕な田島くんしか見たことないから、そんな悶々としてる田島くんもぜひ見てみたい……フフフフ……。


蛇足ながら。
私の女性向けSSサイトに掲載している花井独白のハナタジハナSS
もしこの10巻の内容を知ってから書いてたら、もっと違った感情が書けていたかな?
やっぱり、2006年9月号~2008年1月号で連載された丸々1年半分の過去を読まずに、
未来(夏休みの登校日前夜)のことを二次創作で書くのは、
キャラの性格や感情に、原作との不整合が出ちゃうなぁ。う~ん、難しい。
……と思いつつ、もう一度SSを読み返してみたけど、
花井と田島、それぞれのライバル感情、当たらずとも遠からずで、そんなハズレてない、かな?
ま、いっか。あれはあれで(笑)。
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