
本日は、第99回全国高校野球選手権大会、決勝戦。
(※冒頭の写真は今日……ではなく、今春のセンバツを甲子園で観戦した時に撮った写真ですvv)
花咲徳栄高校が広陵高校(広島)に14-4で勝利し、
埼玉県勢の悲願成就! 夏の初優勝!!!
◆花咲徳栄、大差で広陵破り優勝 埼玉勢として夏初制覇(朝日新聞デジタル8月23日)
◆花咲徳栄が猛打で日本一 埼玉県勢として悲願の夏初制覇(スポーツ報知8月23日)
西浦~、全国制覇おめでとぉお~~!!!!(違)
でも、試合終了の整列後、三塁側アルプス席へ満々の笑みで駆けていく、
「おお振り」アニメ『夏の大会編』のBlu-ray第7巻のパッケージを思い出しちゃって、
胸が熱くなりました。
きっと「おおきく振りかぶって」の作者・ひぐちアサ先生も、
埼玉へ初めて深紅の大優勝旗がもたらされることに歓喜しておられることでしょう。
花咲徳栄高校の皆さん、そして埼玉県の皆さん、
本当におめでとうございます!!
埼玉県代表は、関東勢で唯一、夏の甲子園で優勝したことがなかったんですよね……。
「埼玉は一発勝負に弱い」だの「有望な中学生が近隣他県の有力校へ流れちゃう」だの
「甲子園で優勝候補と当たるクジ運の悪さ」だの「方角が悪い(!)」だのイロイロ言われてきました。
そのことから、夏の優勝が埼玉県勢の長年の「悲願!!」だったのです。
だけど、春のセンバツでは2度優勝したことがあるし(第40回大会の大宮工と、第85回退会の浦和学院)、
夏の甲子園での勝率も5割超えてるし、ホントは弱いわけじゃないんですよね。
◆高校野球「選手権優勝回数ランキング(都道府県別 )」(朝日新聞デジタル)
てゆーか、やめたげてよぉおお、こーゆーランキング!!(号泣)
大優勝旗が(深紅も紫紺も)1度も“白河の関”を越えたことがない東北出身者としては、
埼玉県民の皆様が羨ましい限りです……よよよ……(>_<)
……失礼、取り乱しました。
花咲徳栄は、1回戦から準決勝までの5試合全てで9点以上得点し、チーム安打も2桁。
特に序盤の得点が際立つ、“破壊力”抜群のチーム。
爆発的な攻撃力だけでなく、守りも堅い。
防御率1点台のピッチャー2人、
優れた制球力の綱脇投手と、最速150km/hの清水投手の継投で勝ち上がってきました。
かたや広陵も、今大会の話題を一身に集める中村奨成捕手を筆頭に、強力打線。
左打者が並ぶ花咲徳栄打線に対して、サウスポー2人がどう投げ込むか。
こちらもまた、4度目の決勝、4度目の挑戦で、夏の初優勝は「悲願!!」
特に、準決勝後の勝利インタビューで中村選手が、
「10年前の借りを返したい。何が何でも勝ちたいです」と語ったように、
2007年の決勝・佐賀北vs広陵は、広陵の皆さんにとって“悪夢”だったことでしょう……。
そんな両チームが激突した今日の決勝戦は……
5回と6回に花咲徳栄の打線爆発!
打者一巡の猛攻がすさまじかった!
終わってみれば点差は10点だったけれど、点差ほどの実力差はなかったと思います。
花咲徳栄16安打、広陵13安打で、どちらも実力伯仲の強打のチームでした。
広陵は、相手の猛攻が長引くと、炎天下で守備の集中力も切れるからでしょうか、
細かなミスやエラーが出て、とても勿体なかったな……。
対する花咲徳栄の粘り強さ、攻守どちらでも1球にかける集中力、隙を逃さない好走塁などを褒めるべきでしょう。
◆「練習は嘘をつかない」は嘘だ。花咲徳栄の練習場で見た本物の実戦。(Number Web 8月28日)
この記事を読んで、花咲徳栄の普段行っている実践的な練習(延々と続く「一本バッティング」)に驚嘆。
なるほど、だからこそ花咲徳栄は、ここぞの集中力が素晴らしく、
プレッシャーに屈しない普段通りのプレーを全試合通してできたのでしょうね。
さて、今夏の選手権大会は、
開会式が台風5号の影響で1日順延になり8月8日に行われました。
滝川西(北北海道)堀田将人主将の選手宣誓の、
「幼い頃から真っ白なユニホームが真っ黒になるまで練習し、
真っ白なボールを真っ暗になるまで追いかけて
きた、全国の高校球児の思いを胸に、」
という一節が、じーーーんと胸に染みました……。
◆夏の甲子園49代表揃って開会式 滝川西・堀田主将が宣誓「甲子園球場に立てていること誇りに思う」(デイリースポーツ8月8日)
堀田主将は、選手宣誓を待つ開会式の間も、宣誓後も、
そして試合に敗れてチームメイトが号泣する中でも、
凛々しい表情を常に崩さず冷静沈着で超かっけー! と尊敬の眼差しでした。
今年の甲子園中継を見ながら、勝ったチームの笑顔にも、負けたチームの涙にも、
この「真っ白なユニホームが真っ黒になるまで練習し、
真っ白なボールを真っ暗になるまで追いかけて」という一節が脳裏に浮かんできた夏だったなぁ。
非常に見応えのあった今大会を私なりに振り返ってみると。
まず1つ目に、今大会で特筆すべきは、
高校野球史に残る広陵の中村捕手の大活躍でしょう。
今夏の甲子園で打ち立てた記録は、ズラリ、下記の通り。
・1大会個人最多本塁打:6本
・1大会個人最多打点:17打点
・1大会最多塁打:43塁打
・1大会最多安打:19安打(タイ)
・1大会最多二塁打:6二塁打(タイ)
・最多連続試合本塁打:3試合(タイ)
◆広陵・中村奨成が今大会で打ち立てた記録を振り返る 塁打数の更新は不可能?【全国高校野球】(ベースボールチャンネル8月23日)
この記録はこの先もなかなか更新されそうにないかも。すごいなぁ!
2つ目、ホームランが非常に多い大会だった!
今大会の通算本塁打数はなんと68本。
第88回大会(2006年、マー君・佑ちゃんの代)の60本という大会記録を更新しました。
◆なぜ甲子園の本塁打が増えたか…“流しのブルペンキャッチャー”安倍昌彦氏に聞く(スポーツ報知8月21日)
この記事では、今夏の甲子園でホームランが増えた要因として、
投打ともにウェートトレーニングが影響しているのではないか?
打者は、打ち方が良くなり、速球にもフルスイングできるようになった。
投手は、上半身の筋力で投げ下半身の柔軟性が欠けるので、ボールが高くなり打たれやすい。
と解説されています。
◆なぜ今夏の甲子園はボールが飛ぶのか。本塁打増を解明する3つの仮説(web Sportiva 8月19日)
こちらの記事でも、前述と同じ「打高投低」に加えて、
2006年以降の甲子園球場近隣の環境変化で「浜風」が変わったことが
理由として挙げられています。
いずれにしても、甲子園での本塁打の増加傾向はしばらく続きそうですね。
“一人の投手が完投して勝ち上がり続ける”というエース編重チームは
今後ますます勝つのが難しくなりそう……。
◆【高校野球・大会総括】 「打高投低」の傾向が顕著に 複数投手育成の重要性増す(産経WEST 8月24日)
そして3つ目はなんといっても、
甲子園のマモノ様、八面六臂の大暴れ!!!!!!
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\ 皿 /
(⌒`:::: ⌒ヽ
ヽ:::: ~~⌒γ⌒) 楽しんでもらえたかな?
ヽー―'^ー-'
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◆第576回 今年の甲子園は9回で試合がよく動いた!編集部が選ぶベストゲーム3試合!(高校野球ドットコム8月23日)
まず、いきなり開幕戦で彦根東が波佐見に9回裏に逆転サヨナラ勝ち!
その後も「大逆転」や「シーソーゲーム」や「野球は9回裏2アウトから」が次から次へ。
特にすごかったのが、仙台育英vs大阪桐蔭。
7回まで0-0の非常に締まった試合展開、
史上初の2度目の春夏連覇を狙う大阪桐蔭が8回に1点を取って、
9回裏ツーアウトまで仙台育英は無得点。あと1アウトで大阪桐蔭勝利!
↓
……と思いきや、すったもんだのドラマの連続で、
二死満塁から、まさかのサヨナラタイムリー……!!
↓
その頃、Koboパーク宮城で行われていた楽天vsソフトバンク戦、
3回表2死二、三塁で、打者への3球目で、
突如、謎のどよめきが球場中で一斉に湧き起こる!?
↓
球審が慌ててタイムを宣告。試合が一時中断。ざわめく球場。
10秒ほどして、試合再開。
◆仙台育英の劇的勝利にどよめき、地元の楽天-ソフトバンク戦が中断!?(デイリースポーツ8月19日)
なんとなんと、甲子園のマモノ様は、
約630kmも離れた仙台のプロ試合を中断させてしまったという……。
も の す ご い 魔 力!!!!!!
なんというか、この甲子園球場全体を包むムードも、
甲子園のマモノ様降臨に影響していると思うんですよねぇ……。
逆転劇への過度な期待ともとれる観客の「タオル回し」が目立つ。
こうした「肩入れ応援」はプレーの励みになる一方、
「異様な雰囲気にのまれる」との選手の声も上がる。
◆夏の甲子園:タオル回し、手拍子…「肩入れ応援」ピリピリ(毎日新聞8月23日)
日本人の判官贔屓気質も解らないでもないけれど、
高校生達が、緊張の極限状態の中、高校3年間の集大成の晴れ舞台に立っているときに、
球場の大人の観客達が、タオルを回したり、露骨に肩入れ応援したりと、異様な雰囲気になるのは、
やっぱりいただけないかなぁ、と私個人としては思います。
高校球児もたいへんだ……。
戦う相手は、対戦チームだけでなく、球場の雰囲気であり、そして自分自身でもあり。
炎天下でも普段のプレーができるだけのスタミナ・体力だけでなく、
強靭なメンタルも求められるんだなぁ、と痛感しました。
てなわけで、今年の夏も終わりました……(淋)。
今年活躍した球児たちが、プロ野球で活躍する姿を見るのが楽しみですし、
来年また新しい高校球児ヒーローが現れる期待で、これまたワクワクします♪
高校球児の皆さん、お疲れさまでした!
そして素晴らしい試合をたくさん見せていただき、どうもありがとうございました!
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