今月の感想前編はこちら→アフタヌーン13年4月号 おお振り感想(1)
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※野球素人ファンの腐女子によるネタバレ感想です。
セリフなど一部省略しております。
原作を純粋にお好きな方、腐女子の妄想や筆者の文章がお嫌いな方は、
ご不快になる恐れがありますので、以下ご覧にならないでください。
野球に関する知識に間違いがありましたら、優しくご指摘いただけると勉強になります。よろしくお願いします!
さあ、9回裏、1死一・三塁。
攻める西浦側として打てる手は、
三橋がスクイズバントを決めて三塁ランナー阿部をホームインさせ、サヨナラ勝ち。
あるいは、勝ち急いでバントを失敗しゲッツーを取られないように、
一塁ランナー水谷に盗塁させ、1死二・三塁にしてから点を取りに行く。
高度なワザとしては、偽装スクイズ、とか?
(↑そんなトリックプレー、ノムさんじゃあるまいしやんないでしょw)
守る武蔵野第一側としては、
バッター三橋は打撃力がないので恐らくバントのはず。
最善は、三橋にピッチャー前ゴロか内野ゴロを打たせゲッツー、同点のままチェンジで延長へ。
少なくとも、三塁ランナー阿部がタッチアップできないように、外野まで飛ばない浅いフライで2アウト。
最悪、ボール先行でカウントが悪くなってしまったら、また四球で塁を全部埋め、
1死満塁で守りやすくしてから、次の1番泉でゲッツーを狙う。
但し、初球にスクイズバントを仕掛けてくる可能性が高いので、
1球目に様子見でわざと外角に外してみる。という手もあり。
さて、攻める西浦モモカン、守る武蔵野バッテリー、それぞれの策は?
●秋丸(埋めたっていいんだ。1つはずそう)
榛名(スクイズ警戒か)
ここから怒涛の展開なので、分かりやすく箇条書きで。
榛名、セットポジションの構え。
じっと見ていた一塁ランナー水谷、いきなり二塁へダッと走り出す!?
↓
榛名「えっ」
一塁ランコー巣山(はええよ!!)と大焦りwww
三塁ランナー阿部(動き出してなくても、もうモーション入ってる!)
↓
榛名、やむを得ずそのままバッター三橋へ向かって投球。
三塁ランナー阿部(よし!)とホームへ走る!
サード清水も気づいて前へ走る。
↓
榛名(しまっ…) 慌てたために失投!
ビュオッと轟音を立てて豪速球がバッター三橋の顔へ……!!
青褪める三橋のアップ!
↓
阿部「よけろ!!」
三橋、咄嗟に身を屈める。
しゃがんだ三橋のバットに偶然キンッと球が当たる。
↓
バットに当たった球はワンバウンドして、前に詰めて来ていたサード清水のグラブに偶然収まる。
ホームへ走る阿部&サード清水(えっ)とビックリ!
↓
西浦ベンチの栄口「うそっ」 田島「つっこめ!!」
↓
サード清水、ボールの入ったグラブですぐさま阿部を追う。
ランナー阿部、急いでホームへ走る。
↓
清水、ホームのキャッチャー秋丸へ送球。
阿部、ホームに突入する目前で、ボールを持った秋丸と鉢合わせ。
阿部&秋丸「!!」
↓
ランナー阿部、急停止して、くるっと向きを変え三塁へ戻る。
秋丸、ボールの入ったミットで阿部を追って走る。
三塁にはショート永井もカバーに入っている。その傍には戻ってきたサード清水。
典型的な”三本間で挟まれた”の状況。
阿部くん、絶体絶命……!
ボールを持った選手にタッチされたらアウトになっちゃう!
↓
秋丸「はい!」と三塁カバーのショート永井に送球。
カッと阿部のヘルメット 後 頭 部 に 命 中www
↓
球は阿部の頭で跳ね返って高く逸れ、ショート永井捕れない!
球が当たって、つんのめりそうになってる阿部くんの後ろ姿w
↓
三塁ランコー西広「ゴー! ゴー!」
阿部、慌てて再び本塁へ走る!
↓
逸れた球はレフト吉沢がワンバウンドでキャッチ。
ホームベースカバーの榛名「バック!!」
↓
レフト吉沢、ホームの榛名へ送球。
バット片づけ&ランナー指示のためホームベース傍にいる次打者の泉、
吉沢の投げた球と、待ち構える榛名と、走ってくる阿部を見て(ストライクじゃんっ)
(↑ドンピシャコースに返球なので、このまま阿部くんが突っ込んでくると間違いなくタッチアウト)
↓
泉「内回ってかわせ!!」と大きく手を振ってランナー阿部に指示。
↓
榛名、キャッチしたグラブで阿部にタッチしようとする!
阿部、内側(左側)に回り込んでホームへ!
↓
主審「セーフ!! セーフ、セ――フ!!」
↓
呆然あんぐりの西浦ベンチ(モモカン・シガボ・千代ちゃん)、二塁上の水谷、そして三橋。
↓
スクと立ち上がった阿部に、泉「ナイラン!」 阿部「おー」と軽くハイタッチ。
↓
彼らを背に、スクと無言で立ち上がる榛名。
↓
西浦ベンチの花井「あ、あいさつ、整列だ!」 田島達「おおっ」
西浦側スタンド席のママさん応援席
花井母「かった」 阿部母「勝ったよね」 巣山母「最後のどうなったの?」
武蔵野側スタンド席の3年生応援席
「はあ」「負けに不思議なしってかんじ?」←ノムさんの名言vv
大河「…………」と熱くグラウンドを見つめる。
ぼんやりしている秋丸くん、清水くんに「先輩」と肩を叩かれはっと我に返る。
両校整列。「あーっしたーっ」と挨拶して、ゲームセット。
●ということで、めくるめく予想外ハプニング頻発の結果、キツネにつままれたような気分で、
西浦がサヨナラ勝利~♪♪♪
一連のプレーの流れ、野球素人として役不足ながら解説&分からない点を質問(苦笑)。
●まず、いきなりのタイミングで盗塁しちゃった水谷くんw
最悪のパターン”飛び出しちゃった”で、榛名が一塁に送球してランナーアウト!
……かと思いきや、
「動き出してなくても、もうモーション入ってる」とのこと。
投手板に触れて投球動作に入っているのに、
動作を途中で止めたり牽制球を投げたりしてしまうと「ボーク」を取られ、
三塁ランナーは安全進塁権が与えられる=本塁に進んでサヨナラ、
なので榛名投手はそのまま投球するしかない、ってコトですよね?(誰に聞いてるw)
原作12巻の巻末おまけには「牽制」について、13巻の巻末おまけには「ボーク」について、
ひぐち先生の詳細説明があるので、こちらもご覧ください。
●ランナー一・三塁で両者が動くって……
ノムさんが得意とした奇襲「ダブルスチール」、しかも「ディレイドスチール」!?
と一瞬思わず色めき立ちましたwww
このトリックプレーは、
一・三塁で、一塁ランナーが二塁へ走る。
↓
守備側捕手が(思わず釣られて)二塁に送球。
↓
その隙に三塁ランナーがスタート、本塁を陥れる。
という策。
さらに高度なディレイドスチールだと、
一塁ランナーがベンチサインを早合点して飛び出しちゃった!?
(あるいは足を滑らせて一塁を離れた地点でコケかけた)
一塁手・二塁手・遊撃手・投手などが挟んでアウトにしようとする。
……と見せかけて、実は一塁ランナーは守備側の注意を引きつけるための囮で、
その隙に三塁ランナーが本塁突入!
というパターンもあったりします。
桐青戦2回表(原作5巻P.143~149)の西浦先取点も、結果的にこれと同様の形でしたね。
むしろ「フォースボーク」(走者一・三塁で左投手だと使えるトリックプレー)かな? とも思いましたが、
フォースボークの場合は、一塁ランナーに牽制しようと動き出していないと成立しないので、
今回は牽制でなく投球動作だから、違いますよね。
◆野球の用語で質問です フォースボークとはなんですか?(Yahoo!知恵袋)
●一見”やらかしてもうた!”な水谷くんのフライング飛び出し(笑)ですが、
榛名さんが投球モーションにギリギリ入っていて、もう一塁へ送球はできないって、
もしや水谷くん、コンマ単位で絶妙のタイミングを見計らって、
「ダブルスチール」「ディレイドスチール」「フォースボーク」などを狙って仕掛けた!?
……というワケではなかったようですが^^;、
偶然だとしても、なんとゆー天才的なタイミング!!
水谷くんの秘めた強運、マジでスゴい……!(本気で感嘆)
●実は8回裏も、1死一・三塁と今と同じ状況でしたね。
その時、マウンドへ来た秋丸くんに、榛名さんが、
「一・三塁だ。1走が飛び出しても投げんなよ!」と注意しましたが、榛名さんの仰る通り。
一塁ランナーに気を取られて、一塁や二塁へ投げたりすると、
その一瞬の隙に三塁ランナーのホームインを許すことになりかねないので、
守る武蔵野側は、一塁ランナーが盗塁しようが無視してやらせておいて、
バッターや三塁ランナーにだけ集中するのが正解。
しかし、アリエナイほど突拍子もないフライング盗塁だったもんで、
榛名さんは動揺して思わず手元が狂って暴投^^;。
水谷くんの高度すぎる心理的揺さぶりに脱帽wwww
●……榛名が打者へ投球すると判った上で、なぜ阿部くんが本塁へ突入したのか、
実はイマイチ理解できずにおります……。
一般的に、三塁ランナーが本塁スチールを仕掛けるのは、
投手が一塁へ牽制した、あるいは捕手が二塁へ投げた、捕手が投手へ返球した、など
ホームベースから球がなるべく遠ざかった瞬間、ですよね?
球が先にホーム(捕手のミット)に到達しているタイミングなのに、本塁突入したのはナゼ??
今回、榛名さんは動揺して三橋くんにぶつけそうな暴投になったけれど、
もしも思った通りのコースへ普通に投げられていたら、
秋丸が捕球→そのままミットを本塁突入してきた阿部に当ててアウト!
と本塁憤死になってしまう……。
秋丸くんがクロスプレーもダメダメと知った上で、敢えて本塁クロスプレーに持ち込んだの??
それとも、榛名さんが動揺して暴投すると予想していた??
または、モモカンのサイン(今となっては不明)がスクイズだったから走ったのかな?
(↑恐らくコレが最有力)
●豪速球が迫る三橋くんの絶体絶命ピンチに、
阿部くんの「よけろ!!」が切羽詰まっていて萌えましたvvv
当たんなくってホント良かったね~! 三橋くんも榛名さんも両チームの皆も!
もしも万が一、三橋くんに球がぶつかったりなんかしていたら、
阿部くん我を忘れて激昂! 本塁から向きを変えて榛名に突進!
筆舌に尽くしがたい血で血を洗う大乱闘の末、没収試合に……。
という世にも恐ろしい結末を迎えていたよ~……クワバワクワバラ。←
●『三本間でランナーを狭殺して楽勝パターンなのに、
送球ミスでランナーにぶつけて、結局サヨナラホームインなんて、
そんな漫画みたいなストーリーってアリ^^;!?』
とツッコミを入れる方もいらっしゃるかもしれませんが、
事実は小説より奇なり。リアルのアマ野球だと意外と見かける光景ですよねw
……そして、私の記憶が確かならば、私の応援する某プロ球団の公式試合でも、
これとほとんど同じ「送球ミスでランナーの頭にぶつけて、その隙に失点orz」とゆー
哀しすぎる場面を見た覚えが……orzorz
●話を本編に戻して。残り4ページ。
整列し挨拶を終えて、ぱっと顔を上げた両校選手。
三橋くんは榛名さんをじっと見つめてて、気づいた榛名さんと目が合い、はがっと顔を逸らしますw
スと近寄ってきた榛名さん「9回に投げた落ちる球、アレ何?」
真っ赤な顔の三橋「ナッ」
その瞬間、隣の阿部くんが右腕を三橋くんの顔にバシッとぶつけて、三橋「んぶっ」
↑なんちゅー荒々しい口止めの仕方www
阿部「最後までナイピッチでしたよ」←すまし顔wwwww
榛名「お前マジでカケネナシにヤなヤツなのか?」←冷や汗かいて呆れ顔w
阿部「は?」
え? ハルナサン、今頃気づいたの!?
そーですよ、TAKAYAはカケネナシにヤなヤツですYO♪(※私あくまで阿部ファンですw)
立ち去ろうとする前に、三橋「は、榛名さん。ナイピッチ、でしたっ」
憧れの榛名さんに頬染め+阿部くんの乱暴な口止めのせいで、顔が真っ赤っかww
ちょっとビックリしたような榛名さんの表情が幼く見えてカワイイvv
榛名「おめーはバックスピン練習しろ。ぜってー損しねェ」
そう言い残して立ち去る榛名さんの背中に、
三橋「―――あっ、ありがとう、ございました!!」深々と礼。
以上、今月号は36ページでした。
●以下、この試合の総括と個人的な感想。
この秋季地区大会1回戦の始まった回の感想に、
>今回のタイトルが「秋季・地区大1回戦」ということは、
>西浦の秋大は、今回の初戦・武蔵野第一戦だけで終わりではなく、
>勝ち進んで、まだまだ先がありそうな感じですねvv(タイトルネタバレ?・笑)
と書きましたが、予想通り西浦が勝ちました♪(笑)
三橋投手は、被安打9、与四死球0、5奪三振、
榛名投手は、被安打7、与四死球3、15奪三振、かな?
そして秋丸捕手は、記録に残らないものも含め、7度送球エラーし、10盗塁を許した、と……。
榛名さん、1回終了時点で
「新人戦の教訓生かして」「今日は四死球ナシ」とか豪語していましたが、
秋丸くんが「ははは、まさかあ」と一笑に付したように、やっぱし四死球出しましたw
それにしても27個のアウトのうち、三振15個とは……さすが。
西浦は榛名投手から7安打と、思ったより打てた気がします♪
が、巣山・水谷・花井・泉は榛名が油断や力み過ぎで真ん中に入ったストレートを打ち返し、
阿部はセーフティバント、田島の第1打席のヒットも8割投球、と
「榛名の豪速球を攻略したぜー!」と胸を張って言える人は未だいないかな……?
久喜のバッセンで150km/hを打つ練習をしたとはいえ、
西浦の1年生達は速球に対応できる練習をまだまだ重ねる必要がありそう。
それでも、公式戦初ホームランの花井くんは殊勲賞でしょうvv
「1試合やって打てなかった球ないもんね」が信条の田島くんにとっては、
非常に悔しさが残る試合だったと思います。
これを糧に田島くんが今後どう奮起するのか? 楽しみです♪
三橋くんの”まっすぐ”が初めて攻略されてしまいましたが、
(それでもヒットを打ったのは2番4番5番8番の4名だけかな?)
アベミハバッテリー&西浦ナインは動じることなく冷静に受け止め、
新しい変化球「ナックルカーブ」も駆使して抑えることができました。
この先、一度対戦したチームと再び戦うこともあるでしょう。
今回のように”まっすぐ”を攻略される可能性も高いですが、その時にどう対応するか?
この試合が改めて考えるきっかけになるかな?
試合の始まる前、武蔵野練習風景を読んで、
>今月号の前振りの流れだと、もしかして秋大では、
>秋丸くんが意識改革する、つまり”捕手を続けている自身の意志”を自覚する試合になるのかな?
と思いましたが、
「清水に2番とられんのは、やだな」
「クソーッ 見えてんのに打てないよーっっ」
(打てない自分に)「ダメだオレ。こんなんじゃ…」
と、秋丸くんの意識が改革する芽生えとなったようです。
8回表の時点で書いた、
「この試合の最後の打者は、秋丸くん?」という根拠のない予想はまんまとハズレましたw
でも、秋丸くんの送球エラーでサヨナラ負けを喫する、という苦い終わり方だったので、
>美丞戦の最後の打者だった西広くんのように、
>秋丸くんは己の実力不足に悔しさを噛み締めながら敗退するんじゃないかな?
>その悔しさから、心を入れ替えて秋冬春と練習に打ち込み、
>そして、来年夏大で再び西浦とあいまみえる?
という流れになりそうなヨカーン……?
来月号あたりで、この試合後の西浦・武蔵野両選手達の心情が描かれるかな?
そして、秋季地区大会2回戦の対戦相手はどこかしら!?
新登場の学校が来るか? それとも過去に登場した学校がまた現れるか?
西浦は南部地区ですが、
「美丞大狭山」や「春日部市立」は校名から判ずるに南部地区ではなさそう。
モデル校と巷で噂される実在校の所在地から推し量ると、「桐青」も別地区かな?
南部地区にありそうなのは、「崎玉」と、
……もしや「ARC」も?(但し、ARCは地区大免除で県大会から出場)
どの高校と2回戦を戦うのか……ワクワクしますね~♪♪
(と言いつつ、もしかしたら新人戦のように数ページだけで終わる可能性もアリ^^;)
来月号からの展開が楽しみ~vv と思ったら。
ラストページの欄外ハシラに、
「来月は休載させていただきます。しかし最新単行本が4月発売、
また連載100回記念と、ますます熱くなりますよ!!」
焦らしプレイですね分かります……><!
4月23日の21巻発売と、4月25日のアフタヌーン発売を首を長くして待ちますvv
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