嫌がらせ弁当

1月末に発売されたこの本が売れているそうですよ。

今日も嫌がらせ弁当今日も嫌がらせ弁当
(2015/01/28)
ttkk

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ついに始まった娘の反抗期。
生意気な態度や無視を繰り返す娘に対して
“仕返し"をするべく、母親が選んだ武器は…

お弁当! !

娘の高校入学~卒業までの3年間にわたる親子の戦いの軌跡を
爆笑必至の「嫌がらせ弁当」とともに振り返る
笑いあり涙ありのエッセイ集、ここに誕生!

Amazonの商品説明より引用)

「ttkkの嫌がらせのためだけのお弁当ブログ」という、
月間約350万アクセスの大人気ブログから、
特に反響の大きかったお弁当と日記を抜粋して再編集し、
新コンテンツ(お弁当の作り方やイラスト)もプラスして、
一冊の本にまとめたもの、だそうです。
ブログ管理人の「ttkk」さんはシングルマザーで、
冒頭の表紙画像のような「仕返し弁当」を、高校3年間毎日作り続け、
反抗期に突入した次女さんは、冷たい反応を返しつつも毎日食べ続け……。

母から娘へ「嫌がらせ弁当」 意地っ張りな3年間の軌跡、一冊の本に(withnews2月12日付)
↑こちらのネット記事には、本の中に掲載されたキャラ弁写真が14個ほど載っています。

まずは、手の込んだ細かい作業に脱帽!!
このttkkさん、とっても手先が器用なお母さんなのですね!
私も数年前に、リラッ○マのなんちゃってキャラ弁風おにぎりを作ったことがありましたが、
不器用な私の手作業では、あのレベルでひぃひぃ言って苦労していたのに(苦笑)。
海苔を綺麗な形に切るのとか難しいんですよねー。
すぐ千切れちゃったり太さが思い通りにならなかったりorz

そして、キャラ弁のテーマを選ぶセンスが素晴らしい!(笑)
コーヒー缶だったり、貞子だったり、木工用ボンドだったりww
笑いのセンスが抜群で、お弁当箱を開けたら毎日笑っちゃいそう♪
それぞれの完成度も高いから、食べちゃうのが勿体ないくらい。
娘さんのお友達も「すごい! 可愛い!」って絶賛していたそうだし。

さらに、「嫌がらせ弁当」と自称しているけれど、
学校行事(テストや健康診断など)に合わせたテーマもあり、
反抗期で口もきかないだろう娘さんの日常に、寄り添って関心をもっていることが伝わってくるし、
お弁当のおかずが赤・黄色・緑と色合いも良く、栄養バランスも考えられていて
娘さんへの愛情がぎっしり詰まっている!
Amazonの書評には
>母親の自己満足のために毎日毎日スライスチーズと海苔と弁当に入れることが真の嫌がらせ
なんて、皮肉たっぷりな貶しコメントもありましたが、
チーズと海苔、いいじゃ、ないのぉ!(←日本エレキテル連合?・笑)
カルシウムも蛋白質もミネラルも摂れるし、出来合いの加工食品より遥かに良い!

シングルマザーで、日々お仕事でお忙しいでしょうに、
毎朝早起きして、普通のお弁当より何倍も手間のかかる完成度の高いキャラ弁を作り続けて、
その母の愛にほんとうにほんとうに頭が下がります……!!

高校3年間のお弁当、終わりに向けてのカウントダウンのあたりからジーンとしてきて、
最後の最後のお弁当(すんごく手の込んだ表彰状!!)で感動で胸が震えました。
最後のお弁当の日、ttkkさんの日記には、
>逃げ出さずに
>3年間もお弁当を作り続けられたのは

>普段
>何もしてあげられなかった
>あなたへのママなりの愛情。


とどめに、本の巻末にあるという娘さんからお母さんへのメッセージで目頭が熱く……!
>でも、どんな時でも出来合いのものではなく、手作りだったのはすごいと思っています。
(中略)
>今まで私のためにやってくれたこと、すべてに感謝しています。


そのお母さんの思いは、ちゃーんと娘さんにも伝わっていたんだな。
今は反抗したいお年頃かもしれないけれど、
こんな素敵な愛情たっぷりのお弁当を3年間も作り続けてもらったら、
いついつまでも忘れないし、その点に関しては一生頭が上がらないでしょうね。
本自体は未読ですが(汗)、ネット記事の紹介だけでも、胸がほっこりしました。


キャラ弁と言えば、いまやすっかり定番のようですが、
そういえば約10年前には、こんな本も流行って火付け役になりましたね。
愛のギャク弁愛のギャク弁
(2006/02/28)
霞ん

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こちらは、4人の子を持つ平凡な主婦・霞ん(かすみん)さんが、
毎日お弁当を作っても、息子は「美味しかった」も「ありがとう」も、言いやしない。ならば……!
と、高校3年生男子に作った日々のキャラ弁をブログにアップしたのが始まり(笑)。
高3男子が毎日お弁当を開く度にキャラ弁……(笑)。
これは確かに、愛の溢れた「虐待弁当」だわwww
【ファンキー通信】キミは虐待弁当を食えるか?(ライブドアニュース2005年12月17日付)

キャラ弁って、「親の自己満足」「子どもにとっては迷惑」とよく批判されますよね。
キャラ弁は親の自己満足?子どものためにならない子育て3つ(WooRis2012年11月13日付)
>ものすごく労力をかけてキャラ弁を作ることが親の愛情ではありません。
>昨晩の残り物で弁当を作る時間は短縮して、その分、
>子どもと遊んだり、本を読んであげたりする時間を増やすほうが、よほど子どものためになります。


確かにね。
キャラクターを精巧に作ることに重きを置いて、
栄養バランスがまったく考えられていない。あるいは、
手でベタベタ触ってこねくり回すのは衛生的に良くない。
という批判には頷けるものがありますよね。
でも、「幼稚園であまり食べない子だから、お弁当が楽しくなって、食欲が増すように」
という理由でキャラ弁を作る人もいるみたいですし。
「子どもと遊んだり、本を読んであげたり」という親子の関わりができる年齢のうちはいいけれど、
高校生ぐらいになって、親を邪険に扱うようになって、会話もなくなって、
でも子どものことが心配だ、というお母さんの愛情が
この「虐待弁当」や「嫌がらせ弁当」には詰まっている気がして、私は好きだけどなぁ。


ところで、衝撃の初告白!
実は私も「虐待弁当」を実の母から作られたことがあるのです……!
そう……あれは遡ることン年前……私がまだ若かりし、ジュラ紀の頃。

私の母も仕事をもっていて多忙でしたが、
料理上手で、冷凍食品や買ってきたお惣菜など食卓に並んだ記憶はほとんどない、
大人になった今振り返れば、尊敬すべき立派な母親でした。
私の高校3年間のお弁当も、母が毎日手作りしてくれていました。

ある日のお昼。
いつものように高校の教室で、女友達数人と弁卓を囲み、
「今日のお弁当は何かな~?」とウキウキしながらお弁当の蓋を開けた瞬間……ッ!!
目に飛び込んできたグロテスクな物体に、
「うわああああっ!!?」と絶叫して即座に蓋を閉じました。

お弁当のおかずの一つに、
ヤツらが居たのです……(顔面蒼白)。

それは……イ ナ ゴ の 佃 煮……(白目)。

◆参考画像:いなごの佃煮 300g←!!閲覧注意!! クリックすると画像が出ますよッ!!!

ねぇ、想像してみてごらん?(※BGM:ジョン・レノンの「イマジン」笑)
うら若き花の女子高生がですよ、(←自分で言うなw)
女子会ランチのキャッキャウフフな輪の中で、お弁当箱を開けてみたら、
中にはイ ナ ゴ の 佃 煮
なんだその衝撃映像……!!!(ガクブル)

そ、そういえば前夜の食卓にもヤツらがのっていたっけ……。
その時も「ぎゃああああ! ナニこれっ! こんなのバッタじゃん! 人間の食べるもんじゃない!!」
と半狂乱で叫んで、必死に視界に入らないようにしていたんだった……。
(イナゴの佃煮がお好きな方に、心よりお詫び申し上げます。ほんとうにゴメンナサイ^^;。
でも私、虫が苦手なんです……涙)
母は「そう言わずに食べてごらんよ、栄養あるんだから」とか言っていましたが。
ええ、お母様、仰ることは正論でございましょうよ。でも生理的にムリポ……(ToT)

前夜の騒ぎで全ては終わったと思っていたのに。
ま、まさか翌日の昼、花のJK(女子高生)のお弁当箱に忍ばせてくるとわ……ッ!
しかしながら、実母の名誉のために申し上げておきますと、
これは母が、私を困らせてやろうと仕組んだ「嫌がらせ」では決してなく、悪気もないのです。
理由は単純明快。
我が母は ド 天 然 だから!
私がこれまでの人生で巡り会ってきた幾多の人々の中で、
母を超える天然の方にお会いしたことは、いまだありません。
恐らく死ぬまで彼女を超える人は現れないでしょう。
それほどの逸材なのです。
だから、母が良かれと思って娘のお弁当にイナゴの佃煮を詰めたことは、疑う余地もありません。

嗚呼、けれど、けれど……(T◇T)
と て も じゃ な い け れ ど、食 せ な い よ、マ マ ン……○| ̄|_
お弁当は残さず食べるのがポリシーの私ですが、
こればっかりは手も足も出ない……ってゆーか、食欲がまったく湧かない(半泣き)。

弁当箱を開けるなり、光速で蓋を閉じて、半ベソで悶絶している私に、
一緒に弁卓を囲んでいる友人達が不思議そうに「どーしたの?」と訊きました。
お弁当の中身を見せたら、彼女らの食欲も奪ってしまうのでは……
てゆーか、こんなもんお弁当に詰めてくる女子高生なんて、友人やめたくなるかもw
そう逡巡しながらも、お弁当をまったく食べず、というわけにもいかず、
私は恐る恐る白状しました。
「じ、実はね……世にも恐ろしいものが入っていたんだよ……。
心の準備はいい? あ、開けるよ?」

さっき目に飛び込んできた光景は、夢か幻であってくれ……!
……ぎゃあああああ、やっぱりヤツらがいるぅううううう><!!!

再び悶絶する私に、友人の一人(花のJK)がケロリとこう言いました。
「あ。イナゴの佃煮じゃん。
え、食べないの? 私、好きだから、ちょーだい」

そういうと彼女は、私のお弁当箱の中に入っていたヤツらを全て引き取り、
美 味 し そ う に 頬 張 り ま し た と さ……(白目)。

ええっと……ありがとうありがとう、我が友よ!!
そしてその日から、彼女は別の意味でも私の尊敬の対象となったのでした(笑)。
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