1月25日発売の月刊アフタヌーン2013年3月号掲載、
「おおきく振りかぶって」第97回「秋季・地区大1回戦11」の感想です。

前回の感想はこちら→アフタヌーン13年2月号 おお振り感想(1)
過去のおお振り感想はこちら→カテゴリー「おお振り感想」

今月号は、相棒が好きすぎる2組のバッテリーに萌え萌えしましたww

※野球素人ファンの腐女子によるネタバレ感想です。
原作を純粋にお好きな方、腐女子の妄想や筆者の文章がお嫌いな方は、
ご不快になる恐れがありますので、以下ご覧にならないでください。
野球に関する知識に間違いがありましたら、優しくご指摘いただけると勉強になります。よろしくお願いします!








●1ページ目の欄外アオリには「挑め! 相手は埼玉ベスト4! 楽勝なんてありえない!!」
ということで、武蔵野第一4-4西浦、同点で迎えた9回表。

マウンドへ駆けてきた三橋くんは、地面に置かれたボールを拾いながら、
(同点の9回だ。すごく大事な場面、だぞ)
ホームベースに座った阿部くんへと、イニング前の投球練習。3球投げます。
いつも通り、1球目はまっすぐ。2球目もまっすぐ。
ボールを三橋くんへ投げ返した阿部くんは「ボールバック!」と野手へ声をかけた後、
パパ、とサインを出しました。(←投球練習では珍しい光景ですね……!)
三橋(3球目はいつもはスライダーを投げる)
グラブの中でボールの握りを確認。
三橋くんのナックルカーブは、人差し指と中指の2本を折り曲げてボールに立てる握りなんですね。

ちなみに、ナックルカーブについて調べた記事にも書きましたが、この変化球の握り方には、
・人差し指と中指の2本を折り曲げて、ボールに立てる(爪側をボールに付ける)。←三橋
・人差し指は折り曲げて爪を立て、中指はカーブのように縫い目にかける。
など投手によって違いがあり、いずれにせよ
「ナックルボール」の握りのように、指を折り曲げボールに立てる点がその名の由来です。

三橋(これが落ちなければ、サインは出ないかも。
  ちゃんと落ちれば。オレが、自信を持たなきゃ)

そう考えながら投げた3球目は、クンッと鋭く曲がり落ちて、
阿部くんの前でホームベースにガッと当たり、ワンバウンドしてキャッチャーミットへ。
阿部&三橋(落ちた…!)
投球練習を終えたマウンドの三橋くんの元へ、タタッとサード田島くんが駆け寄ってきました。
田島「アレ投げんのか! ビックリさせてやれ!」
グラブで三橋くんの背をポンと叩いて一言、楽しそうに戻っていく田島くん。
三橋(ビックリ?)と驚いたような戸惑い顔。

●9回表、武蔵野第一の攻撃。7番セカンド小池くんが打席へ。
小池(延長はどうしたって後攻が心理的に有利だ。1点でもいいから取っておきたい!)
阿部(こっちも向こうも9回下位だ。延長は視野に入れとかなきゃなんねェ)
↑武蔵野は7番打者から、西浦は6番打者からと、下位打線なので得点チャンスは少ないかも。
阿部(ギリギリの場面でイキナリはあんまりだからな)とサインを出す。
三橋(1球目から、か! 今投げたとこだし、7番は今日ノーヒット)
1球目、三橋くん、おおきく振りかぶりながら(握り確認。力、入れないで。腕、振る!)
変化球、と思ってブンッと勢いよく振った小池くんのバットは空振り。
ボールはまたも大きく曲がり落ちて、ホームベースの右上隅にガッと当たり、ワンバウンドで捕球。

ホントに鋭い落ち方だ……! 三橋くんのナックルカーブ、変化がスゴイな~。
そして、2度もベースに直撃しながらも、
難なく正面でワンバウンドキャッチしている阿部くんの捕球技術もスゴイ!
てゆーか、ベースにバウンドすると、当たり所が悪くてイレギュラーな方向へ跳ね返ったりして、
捕手がキャッチできず、てな光景はリアルでよく目にしますが、
2球とも当たり所の運がよかったのかな?w

小池(は!?)と捕手を振り返って、球筋に驚く。
武蔵野ベンチの榛名さんも(あん!?)と目を見張り、
隣にいた秋丸くんに「い……」とグラウンドを指さしながら話しかけそうに。
秋丸「?」
榛名「…………」←言いかけて止め、秋丸を窺うように見ている。
秋丸「落ちたかも」
ビクッと驚き、思わず片手で口を押さえながら秋丸と反対側へ顔を背ける汗ダラのハルナサンww
秋丸くんが「?」と不思議そうに見てるよ(笑)。
榛名(目がいい。じゃなくて。いや。なんかもう。
  こいつが捕手としてできることは、今までとなんも変わってねんだよ。
  だけど、それ以前の問題があって………。
  なんかが乗っかる土台がないと、なんも乗っかんねえ。
  こいつはだから何も乗っけらんなかった。まだ何も乗ってねェ。
  でも、これから、ぜってェ何かが積み上がってく。
  お前ン中をスルスル通過するだけだった時間が、どんどんお前ン中にたまってくぞ!)


●いや、なんかもう……ハルナサンが秋丸好きすぎて、腐女子の私ですらソワソワしちゃいます~^^;。
でも、約10年もの間、秋丸に真剣に闘志を燃やして野球に取り組んでほしくて、
ずーっと言い続けてDVしてw、イライラして、諦めて、でも諦めきれずにいたんだもんなー。
秋丸くんをあっちこっち叩いたり蹴ったりしてきたけれど、
どれも彼の「やる気スイッチ」にはヒットせず、10年間ハズし続けてきたワケで(笑)。
それが今になって突然、秋丸くんのやる気スイッチが入って、「土台」ができて、
榛名さんの長年の願いがようやく叶いそうな兆しが見えているんだから、
そりゃ榛名さんの喜びもひとしおでしょうなぁ!
それにしても、腐った視点(腐ィルター)を外して見てみても、
榛名さんと秋丸くんは、「暴君と子分」あるいは「エース様とカベ」ではなく、
やっぱり榛名さんにとって秋丸くんは一番の親友なんだな、と改めて感じました。
「あいつがもっと真剣になってくれりゃあ、オレの野球人生、けっこう違ってんぞ!」
以前も書きましたが、こう思うほど、榛名さんにとって秋丸は”特別”な存在なんだな、と。
自分の豪速球をキャッチしてくれる便利なキャッチャーが欲しいだけなら、
有望株の清水くんを育てていけばいいし、そのほうが効率的で確実。
しかし、榛名さんは秋丸をさっさと見限ることが、どうしてもできなかった。
赤ンボの頃から当たり前のようにずっと行動を共にしてきて、
二人でいるのが特別楽しそう、というふうでもないし、気が合うのかどうかもイマイチ謎。
先輩達に「通じ合ったキズナっぷり」「ホントは仲良し」と言われて、
「キモイ」「ムカつく、イラッとする」とそれぞれ否定していた二人でしたが。
けれど、”秋丸に球を投げる”、”榛名の球を受ける”という
ボールを投げ交わす時間がお互いに楽しいからこそ、「何十万」と飽くことなく繰り返してきたし、
秋丸くんも「オレ野球好きっスよ~」と笑顔で言うんでしょうね。
自分の一番好きな野球を、長く共有してきた一番の友達と、一緒にやりたい、
という榛名さんの気持ち、なんだか解るな~。
……一部読者様の脳内では「女々しくて」がBGMで流れているかもしれませんが^^;。
ま、私の場合は腐ィルターを装着してハルアキまたはアキハル視点で見てもウマウマですけどもww

●本編に戻ります。
小池(カーブだったか今の?)
阿部(振ってくれたぜ)パパとサインを出す。
三橋(7番は前打席”まっすぐ”をレフトフライ、だ)
2球目、速い球(まっすぐ)を内角高目に1球見せて、1ボール1ストライク。
3球目、スライダーをもう1つ外へボール球、2ボール1ストライク。
阿部(わざとバッティングカウントにしてやって)
三橋(内のシュートを、打たせる)
4球目、小池(置きに来た!)←ストライクを取りにきた球威のない球、と勘違いして振ったものの、
手元で変化した球を打ち損じて、注文通りのサードゴロ。
ステップも軽快に素早くゴロを捌いてファーストへ送球する、流れるような田島様の動きにホレボレ~vvv

●1死で打席に8番吉沢くん。
三橋(あとアウト2つ。また投げるかな)
阿部(8番は3H(ヒット)。こいつさえ凌げばこの回はいける!)とサイン。
三橋(1球目から、だ!)
吉沢(ストレートもどき、2Hされてから使い方変えたよな。しょっぱな来るかも)
1球目、カーブ! とブンッと振ったバットの下を、スウッと落ちてミットに収まるナックルカーブ。
阿部(コントロールが定まんなくても、この落差がありゃカウントかせぐには充分だ)
三橋(また、空振り。
  修ちゃんみたいな落ちる球投げたくて、練習した。
  あと、名前がカッコイイから)
←ヘン顔で赤面笑顔w
  (けど、ボールにしかならない、し、オレはスピードないから、
  修ちゃんのフォークみたいに空振り、取れなかったんだ)


先月号で、三橋くん的にはナックルカーブは未完成で自信がないけれど、
阿部くんが「現状でも使い道はある」「出せるカード」と言っていたのは、
こういう使い方ができる、ということですね。
ナックルカーブは、握り方が特殊でコントロールが非常に難しいので、
すっぽ抜けて暴投になったり、変化せず落ちない球を狙い打たれたり、ということもあります。
でも、ここまで3球投げた三橋くんのナックルカーブを見る限り、
3球とも大きな落差でしっかり落ちているし、
コントロールもめちゃくちゃというわけではなく、ちゃんと阿部くんの正面に来ています。
だから、充分に武器になると思うんだけどな。
さっきの投球練習でアベミハ二人とも「落ちた…!」と目を見張ったということは、
今まで練習で投げていた時は、落ちなかったことも多かったのかな?
「ボールにしかならない」と三橋くんは言うけれど、
鋭く落ちる変化球なので、このナックルカーブをストライクの枠に入れる、というのは難しい。
それよりも、打者の目線を大きく上下に揺らし、タイミングを崩して、
その後に投げる速球を打ち損じやすくする、
あるいは、普通のカーブと勘違いさせて振らせ、空振りを取る、という使い方が有効でしょう。
三星時代は、捕手からサインをもらえず、自信喪失の三橋くんが組み立てていたので、
”まっすぐ”同様、ナックルカーブもうまく生かせなかったんだろうなぁ。
三橋くんの能力を最大限に生かしてくれる頭脳派捕手の阿部くんと出会えて、ホント良かったね~!
……密かに、三橋くんの4つ目の変化球は”修ちゃんに憧れてフォーク?”とか妄想していたんですが、
「名前がカッコイイから」ナックルカーブ、ってのが三橋くんっぽい(笑)。

●2球目、まっすぐを外角に外したボール。ボールカウント1-1。
吉沢(これが”もどき”だよな。さすがにリキんでんのか?)
阿部(同じとこ、今度は枠に入ってくるスライダーだ。見逃してくれたら儲けモン!)
3球目、吉沢くん(ボール! じゃ、ないっ)と見逃してストライク、儲けモンww カウント1-2。
栄口「ナイピー!」
巣山(あんなとこ入ってきたら見逃しちゃうよっ)
↑思わず打者目線で冷や汗垂らすほど、外ギリギリからストライクに入ってくる絶妙な制球!

阿部(正攻法だ。ストライクの枠ン中にだって打てねェ場所がある)
出したサインは、三橋(外角、低目、まっすぐ)
阿部(このカウントならきびしいとこ攻められる。
  お前の”まっすぐ”は目くらましかもしんねェけど、
  お前のコントロールは、どこの誰が見たってスッゲエんだよ!
  ここは打てねェ。こい!)

グッと力強く構えたミットは、外角低目の隅……!
三橋(打たれたらオレの責任)
おおきく振りかぶって……渾身の一球!
吉沢(ボー…いや!)と見送った球は、パァンッと微動だにせぬ阿部くんのミットへ。
阿部(どうだ!?)ミットを動かさず、背後の主審を窺ってコールを待ちます。
主審「トー、ライック!!」
三橋(三振取れたら、阿部君の手柄だ!)

投手の原点、キタ━━━(Д゚(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━━!!!!
キタ━━ヽ(≧∀≦) |ズ|バ|ッ|と|三|振|毎|度|あ|り|っ|!|(≧∀≦)ノ━━!!!!!

※「投手の原点」とは、野村克也氏がよく仰る独自の野球用語で、
外角低めに直球を投げきるコントロールと投げきる勇気が、
投手の基本であり、原点能力である、ということ。
外角低め隅、ここぞの一点にズバッと直球が決まって、打者が動けず見逃し三振!
コレを見ると、ゾワゾワゾワゾワ~~っとモモカンばりに震えが走ります~~vvv
もしも三橋くんのこの1球をリアル野球中継で見たとしたら、
私テレビの前でうおお~と叫んで立ち上がって拍手喝采してますわーww
これぞ快感! 野球観戦の醍醐味!
(あとHRとかダブルプレーとか好走塁とかレーザービームとか他にも痺れるプレーは多々ありますがw)
やっぱり三橋くんのコントロールはスゴイッ!!!

そんでもって、阿部くんは三橋くんを溺愛しすぎッ!!(笑)
「お前のコントロールは、どこの誰が見たってスッゲエんだよ!」ってwwww
ま、でも、まったくもって仰る通りだし。
見てるこっちが生温かい半目になるほど阿部さんの三橋愛が過剰なのは、通 常 営 業 ですもんネ☆
主審のストライク判定を待つ「どうだ!?」のアップがイケメンすぎてニヤニヤしますww
かたや、三橋くんの阿部くんへ寄せる信頼も熱すぎる!!
「打たれたらオレの責任」で「三振取れたら阿部君の手柄」ですとぉ~!?
フツーはピッチャー様といえば「打たれたら捕手の責任」で「三振は自分の手柄」と考えるもの。
(……は過言かな、投手経験者の方々に怒られそう^^;)
でも”お山の大将”な投手は、それぐらい強気な考え方をするのが一般的だと思うんですよね。
それが「三振取れたら阿部君の手柄」だなんて……捕手冥利に尽きるじゃないの、阿部くん!
戸田北時代のどこぞの俺様エース様に、耳の穴かっぽじって聞かせてやりたいよね!(笑)
アベミハ二人とも、相棒の能力に惚れこんで、深く信頼して、誇りに思ってるって、
なんと麗しき 相 思 相 愛!!!
こりゃもー主審も「ストライク」コールだけでなく、
「神の定め給いし者、何人もこれを引き離すことあたわず」って宣言したほうがいいんでないの?←
いや~、秋大の西浦vs武蔵野第一戦が始まって以来、
毎月毎月アベミハ萌えでときめかせてもらって、ウハウハ幸せですわぁ~(*´∀`)
ひぐち先生、アザーッス!!(最上級の礼)


さあ、2アウトで打席には秋丸くんが入りましたが、
続きの感想はまた後日w


続きの感想はこちらです→アフタヌーン13年3月号 おお振り感想(2)
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