アフタヌーン12年6月号 おお振り感想(2)

月刊アフタヌーン2012年6月号掲載「おおきく振りかぶって」の感想、後編です。

今月の感想前編はこちら→アフタヌーン12年6月号 おお振り感想(1)
過去のおお振り感想はこちら→カテゴリー「おお振り感想」

※野球ファン歴5年(ニワカ)の腐女子によるネタバレ感想です。
原作を純粋にお好きな方、腐女子の妄想や筆者の文章がお嫌いな方は、
ご不快になる恐れがありますので、ご覧にならないでください。
のっけから腐ったことを叫んでおりますので、重々ご注意を。
野球に関する知識に間違いがありましたら、優しくご指摘いただけると勉強になります。よろしくお願いします!








三橋「オ、オレ、おかしく、なる」
阿部「おめーじゃねェ。オレ達だ。
   失敗したくねェから


なっ!!?Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)
こ、これは5月3日スパコミで頒布された薄い本の一ページかなんかですか!?
(嘘ですごめんなさいほんまごめんなさいm(_ _;)m←額から煙が出るほど擦りつけて土下座)

と、思ってもみなかった萌えセリフ爆弾に動揺して鼻息を荒くしつつ、
まずは感想前編の続きから、順にストーリーを追ってまいります。


●4回裏、巣山くんの(密かな)ヒットで、ノーアウト一塁。
次の打者・4番の田島くんは(巣山たのもしー!)と勇んで打席に入ります。
(さっきは打ったんだ。ちっとは本気出せよ!)と前に構えたバット越しに榛名さんをピカッと凝視。
サードの清水くんからもギラッギラッとコワイ視線を受けて、榛名(わってるよ)
3番(巣山)はナメすぎてヒットを打たれた、と一塁に牽制を挟みながら、
盗塁するなら打者は1球目待ち、でもいー球なら手ェ出すかもしんねーから打っても内野ゴロになる球、
と考えた榛名さん、(新ワザ ヒローだ!)と縦スラ!
田島くん、ピクッと反応しつつも見送ってボール。
秋丸(縦スラだ! 試合で投げんの初めてじゃんか)
田島(ツーシーム…じゃないよな。外へ流れて、そんで少し落ちた。
   内野ゴロ狙いか。コース入ってたらはまってたかも)

おお~! 榛名さん、縦に変化するスライダーも投げられるのか。
スライダーは2種類投げ分けて、ツーシームも投げられる、って、
榛名さん意外と器用なのね(失礼w)。高校入ってから変化球も増やしたんですね。

初球で走らなかった巣山くんに、榛名(1回刺しただけでも案外効くんかな)と思っているけれど、
モモカンの指示は、これだけ走らせたから1球目は待球みこしてカウントかせぎにくる
→ストライクの球を田島くんに打てのサイン、だったようです。
(でも、田島くんは球筋をよく見て、振らなかった=打たされて内野ゴロになるのを免れた)

2球目のモモカンサインは、バッター1球待ち、ランナー盗塁。
榛名さんの速球をバシィッとキャッチした秋丸くん、素早く立ち上がって、ビュッと二塁へ送球!
ま た ま た 逸 れ て ま ー す\(^o^)/
二塁送球……というより、センターへ送球(苦笑)。
センターの小林くんが捕球してナイスカバーしてくれて、巣山くんは二塁止まり。
小林「キャッチ、ドンマイすよ!」
榛名(いい後輩スギだろ)と引き攣った苦笑。
それにしても、センター前まで50m以上は遠投してますよね、コレ。
秋丸くん、肩強いなぁ~! あとはコントロールさえなんとかすれば^^;。

3球目、秋丸(2B(ツーボール)…ここでストライク入れに行くと打たれるパターンだから、
  苦しまぎれのスライダー?)
と考えつつ、パパとサインを出しました
榛名(は!? 何サイン出してんの!? もともとスライダーのつもりだし!)と驚き(と不満?)の表情。
初球で縦スラを見せたことで、田島くんは空振り!

ボールカウント2ボール1ストライクで4球目、
秋丸(したらあとはストレート押し、でしょ)とパパとサイン
榛名(だあから、なんでサイン出してんだよっっ)とイラついた顔w
(言われなくても、どストレートだ!!)と榛名さんの投げた豪速球、
田島くんは豪快に振ったけれど、チッとバットを掠めて球はキャッチャーミットへ!
田島(ゲェッ) 榛名(は! ラッキー!)
で、次の打者へ。

あ、アレッ!?(゚д゚;)
ファウルチップだからストライクになって、ボールカウント2-2ってことで、
まだ田島くんはアウトになっていないような……。
それともこの図はキャッチャーフライ……? じゃないですよね……?
私の素人目には、典型的なファウルチップに見えるんですが……教えて野球に詳しい方><!

●1死一塁で、5番花井くん。
秋丸(5番はさっきは盗塁援護で2S(ツーストライク)ンなって、結局3球三振。
   ならまだストレートでいーや。ってカンジかな)
サインを出す
榛名(わああ、イライラするうううっ)←顔が青くなってますww
てゆーか、花井くん、武蔵野の1年生達はおろか、秋丸くんにまでも
完全に舐められてる……orz

●さあ、こっから冒頭でも触れた、西浦ベンチでのアベミハ・愛の劇場の始まりザマスよ~♪
阿部「危険球のつもりはなかった」と捕手用防具を外しながら話しかけると、
三橋は驚いて振り向きながら、「わっ、わかってる、よっ」
阿部「でも、投げる時、少し引っかかってただろ」
三橋「そ、れは、まっすぐ…が」
阿部「だよな。3巡目からつって決めんたんだから」それにコクコクと頷く三橋。
阿部「近すぎる球続けたのが、球筋見せないためだってのは、考えたか?」
三橋は無言で阿部を見たまま返事に窮する。
阿部「せめるわけじゃねェけど、引っかかったら首振れよ」
三橋「でも、ちょっと、だ」「ひ、ひっか、気になった、の」
阿部「ちょっとでも首振れよ。投げたくねー球投げても、いい結果出ねーし。
   投げたくねー球投げさせられ続けたら、どっかおかしくなっと思う」

三橋「オ、オレ、おかしく、なる」
阿部「おめーじゃねェ。オレ達だ。失敗したくねェから」
目を見張って阿部を見つめる三橋。
……という西浦バッテリーの語り合いがありました。
(それを煩悩で捉えて意味深に曲解したのが、冒頭のセリフってことっすねw)

阿部くんが三橋くんに「首振れよ」って2回も繰り返し言っているのが、
初期の「首振る投手は大嫌いなんだ」からの成長を感じて、感慨深いですねぇ……!
過去に、三橋くんが阿部くんのサイン通りに投げるのを躊躇ったことは、2度ありました。
三星戦の7回裏、織田くんへの2球目(原作2巻P.76)では、
「ピッチャーの直感」でダメだと思ったけれど、首振ると阿部くんに嫌われちゃう、
とサイン通り投げて、タイムリー三塁打。
桐青戦の9回裏、迅くんへの3球目(原作8巻P.85)では、
勝ちが見えてきたプレッシャーで「まっすぐは打たれる!」と怖がって、
結局は阿部くんが折れて変化球を要求し、内野安打になっちゃいました。

三橋くんはこれまで阿部くんのサインには絶対服従……のように見えて、
実は意外と頑固なところがあるというか、最初の三星戦はともかく、桐青戦では、
本気で嫌な球は投げたくない、と表情やキョドリで意思表示してたんですよね(笑)。
だから、阿部くんが心配しなくとも、今後は「引っかかった」ら首を振ってくれると思うよv
それに、これまでは”なぜこの球を要求されているのか?”をよく考えることもなく、
阿部くんのリードのままに、唯々諾々と投げていたので、
「投げる時、少し引っかかる」こともほとんどなかったのでしょう。
「阿部君、オレを頼ってくれ!」「力合わせて強くなろう!」と、
バッテリー二人で協力して配球を組み立てると決意してから、
三橋くんも1球ごとにサインで要求される球種・コースの意味を考えるようになっただろうし、
最終的に投げたピッチャーが「全責任を負う」という重みを、ようやく実感してきているのかな。

そして、その責任を負う三橋投手に対して、
おかしくなるのは「おめーじゃねェ、オレ達だ」「失敗したくねェから」と言う
阿部捕手の言葉にジーンときました。
投手がちょっとでも「引っかかった」状態で投げて、打たれたり当てたりと悪い結果になってしまえば、
その後の投球に影響して崩れてしまうかもしれないし、
なにより捕手との信頼関係が揺らぐかもしれない。
今まで「首振るな」と三橋くんの主張を封じ込めてきた反省に立って、
些細なことでも互いに話し合って、納得し合って、二人三脚でやっていく、
そんな夫婦になりたい! という阿部くんの強い想いが溢れていますね~♪
(↑メオトと書いてバッテリーと読みますよもちろんw)

●そんな西浦バッテリーの萌え萌えなやりとりの傍ら、
武蔵野第一バッテリーは、5番花井に四球を与えてしまいました。
榛名(いらんサイン出されてリズム狂った…!)←イライラ最高潮の顔ww

1死一、二塁で、モモカンは(阿部君で勝負)と6番沖くんにバントのサイン。
秋丸(打者関係ない。四球のあとはだいたいストレートを外角)サインを出すw
榛名(クソ。何がイラつくかって、オレの投げようとしてる球を、こいつが全部当ててくることなんだよ!)
「完全にビビって」る沖くんに、ストレート外角!
バントのはね返りが強すぎて、榛名さんが素早く飛び出しキャッチ
→注文通りの1-6-3ダブルプレーで、スリーアウトチェンジ!
やっぱり榛名さんの球威のある球を転がすのって難しいんですね~。
栄口くん、ホントにバント職人だわーvv 尊敬。

●ベンチへと戻る榛名さんに、清水くんが嬉しそうに話しかけます。
「先輩! 一度も首振んなかったスね! 長いつき合いだから……っスか!?」
榛名さんはイヤそ~な微妙な顔で曖昧な返事w
夏大の試合中に3年生達から「通じ合ったキズナッぷり」「ホントは仲良し」と言われた時と同じ、
不本意タラタラな表情です(笑)。
秋丸(榛名の投げそうな球予想してサイン出してみたけど、案外首振んなかったなー。
   オレけっこうリードできるかも)

榛名(とか思ってねーだろな)←↑通じ合ってるしww

ったく、結局どーしたいのよハルナサン!?(苦笑)
とツッコミたくなりましたww
秋丸には「もっといっしょうけんめいやれ!」と怒鳴り散らし、
「うちはこいつ(秋丸)をやる気にさせねーといけない」と3年生に宣言し、
「清水が町田レベルになる」よりも、秋丸に自分はオレの一部じゃないと気づいてほしい、
と大河くんに打ち明けていたクセに、
実際に秋丸くんが「一生懸命」な行動を起こすと、イライラしまくってるって^^;。
秋大前の練習中に、1年生達から「なんでサイン出さないんスか!」と詰られた秋丸くんが、
「ジャマすっとおこられる」「オレが何かすること自体が気に触る」「残念ながら、オレに対してはそんな人」
と答えていましたが、まっったくもってその通りですな!(苦笑)
当時の感想に、
>秋丸くんが榛名さんにサインを出せるようになるには、
>ムダだから、怒られる、と”榛名のせい”にしないで、恐れずにサインを出すこと、
>さらには、自信を持ってリードできるように、配球面・技術面の両方で自分の野球を磨くこと、
>そして榛名さん側も、頭ごなしに拒絶せずに秋丸を受け入れること

が必要、と書いたことがありましたが、
何よりもまず、榛名さんの意識変革が必要不可欠って気がするなー(苦笑)。

けれども、清水くんのように(よかった。秋丸さん、サイン出すことにしたんだ)
手放しで喜ぶことは、私にはできないですねぇ。
だって、確かに秋丸くんはサインを出してはいるけれど、
コレはただ単に「榛名の投げそうな球予想して」いるだけのこと。
つまり、”ねぇねぇ、次はコレ投げるんでしょ? オレわかっちゃうけど、今どんな気持ち?”
「ねぇ、どんな気持ち?AA」風に煽られてるような気分ですよ、榛名さんにしてみれば(苦笑)。
バッテリーのサイン交換というのは、キャッチャーが考えた配球に、ピッチャーが賛否を表明して、
二人で協議し、相互の意思が介在しているからこそ意味があるんであって、
秋丸くんが単に「榛名の投げそうな球予想」をサインで出しているだけならば、
榛名さんが一人で組み立てているのと変わらないし、
(つまり、ARC戦の7回裏に、シオに打たれた時と同じこと)
榛名投手としてみれば、ピッチングのリズムが狂うだけ。
そりゃあイラッとするのも仕方ないかなー。

秋丸くんが、榛名さんの「お前といられんのもここまで」宣言で思うところあったのか、
ムダだから、怒られる、と言わず、恐れずにサインを出すようになったのは目覚ましい第一歩!
ではあるけれど、
秋丸くんが”意味のあるサイン”=自分で考えて、配球を組み立てたサインを出さないと、
形だけやったところで、プラスにはならない。
また、榛名さんが”秋丸に変わってほしい”と思ってるクセに、自分勝手にイラつくのを改めないと、
ハルアキバッテリーの成長は望めないでしょうね。
この試合で何か変化があるかな?

●武蔵野第一のベンチでは、1年生達が「榛名さんを甲子園へ連れて行きたい」と熱いモノローグ。
秋の関東大会に出れば、選抜に出場できる芽があるかもしれない。
甲子園に出ようが出まいが、榛名さんは上へ行くだろうけど、
”甲子園”の経験はすっごくでっかいはずだ!
榛名さんに遺されたチャンスはあと2回。(※2年生のセンバツと、3年生の夏)
オレらで、連れていくしかない!
と、みんな燃えてます。
武蔵野第一の1年生達は、榛名さんを崇拝しきってるんだなー。

気合の入りまくった武蔵野1年生達!
「手強い相手が点を取りにくるぞ!」という欄外アオリで盛り上がって、
次回はまた試合に動きがありそう!?
そして、この試合も中盤だというのに、
ほとんど姿を見かけない水谷くんはどうしているのか!? 西広先生は元気なのか!?
彼らの動向が俄然気になります!!!!

……しかしながら、来月号は「単行本作業のため休載」……残念orz
6月22日発売の19巻を楽しみに待っていますので、
作業頑張ってくださいね、応援しています、ひぐち先生&編集さん!
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