凍りていづる有明の月
2011, 11. 23 (Wed) 23:31

すさまじきものにして見る人もなき月の寒けく澄める、廿日余り空こそ、心ぼそきものなれ。
(「徒然草」第19段 折節の移り変るこそ、ものごとにあはれなれ)
冷たく澄みわたった二十日過ぎの夜空で淋しそうに光っている。
(吾妻利秋氏の現代語訳)
↑私が「神無月のころ」田島くんバージョン(笑)を書いた3年前にご紹介した、
くだけた口調で分かりやすくって物騒ですっげー面白い、「徒然草」現代語訳のサイト様です。
この徒然草原文に書かれた「廿日余り」とは、ホントは旧暦12月の20日過ぎを指しているんですが、
敢えて11月の今日の日記に取り上げてみました。
冒頭の写真、よーく見ないと判りにくいのですが、右上隅に細~いお月様が写っています。
朝起きてカーテンを開けたら、
刺すように凍てついた日の出前の空に、爪で引っ掻いたような華奢な有明の月が。
繊細なグラデーションを刷いた彼者誰時(かわたれどき)の薄明の空と、
陽が昇るまでのほんの数刻しか目に留まらぬであろう有明月とのコントラストが、
凛と澄んでとても美しかったので、写真に収めてみました。
実は、冒頭の写真は昨日(11月22日)の早朝の空なのです。
こちらが、今朝の空。
今朝の6時10分頃。

約5分後。

約10分後。

いえいえ、ほんの僅かの間に、刻々と空が白んでいく様、
周囲の建物が徐々に明るく輪郭を顕わにしていく様、
そして、有明の月が次第に色褪せて空に溶け込むように霞んでいく様。
なんとも風情があるじゃあないですか。
本日の日記タイトルは、こちらの短歌から引用。
志賀の浦や遠ざかりゆく波間より凍りていづる有明の月
(「新古今和歌集」巻六(冬)639 藤原家隆)
他にも、冬の有明月を詠んだ歌をもう一首。
あさぼらけ有明の月と見るまでに吉野の里に降れる白雪
(「古今和歌集」巻六(冬)332 坂上是則)
やっぱり「冬はつとめて」だなぁ~。(しみじみ)
ところで、話はガラリと変わりますが。
「おおきく振りかぶって」18巻が、我が家に届きません……(T-T)
僻地住まいなので、漫画単行本が発売日当日に店頭に並ぶことはなく、
翌日か翌々日にならないと本屋さんで購入できません。
一刻も早く読みたい私は、タッチの差で早く入手できる可能性に賭けて、
おお振りコミックス購入の際は、ネット通販をいつも利用しているわけですが。
……発売日が昨日(11月22日)なのに、翌日の昼頃にセンターから出荷って
あまぞんさん……どゆこと……orz
取り寄せの必要なマイナー商品ならまだしも、
発売日が予め判っている、大手出版社の、発行部数も多い漫画本なのに……。
こんなことなら、楽天さんに頼んどけばよかった……orz
実は、「こんなに遅いなら本屋で買ったほうが早いな」と
今日の午前中にキャンセルリクエストを入れましたが、
「キャンセルすることができませんでした」。
……ハッ! これがかの有名なkonozamaか!!
そんなに頻繁には利用しない人なもんで、初めて経験しました。
これで私も晴れてkonozama組の仲間入り! ……あんま嬉しくないorz
ちなみに、こんな素敵なkonozama組を発見。
◆2003/5/27にポチッたAmazonの商品がまだ届かない(まとめは寝て読む11月10日付)
てなわけで、我が家に届くのは25日頃の見込みです。
こうなったら、「見せてもらおうか、天下の日本郵便の性能とやらを!」
(↑訳:ゆうびんやさん、一刻も早く配達してくださいお願いしますお願いします)
18巻の感想は25日以降に書きます。
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