被災地を勇気づける完全試合

22日から京セラドーム大阪で開催されている、第82回都市対抗野球大会。
第3日第1試合で、仙台市・JR東日本東北の森内寿春投手が、
完全試合を達成しました!
完全試合は54年ぶり、大会史上2人目の快挙です。

都市対抗野球:完全試合・森内 震災ブランク超え快挙(毎日jp10月24日付)
インサイド:第82回都市対抗野球 震災を超えて/1 野球できる喜び(毎日jp10月18日付)
JR東日本東北・森内「平常心で…」/都市対抗(サンスポ10月22日付)
都市対抗野球:完全試合「勇気づけられた」 被災男性も涙(毎日jp10月24日付)

被災地である地元仙台に、東北に届けられた、素晴らしい朗報!


森内投手は、青森市生まれで、八戸工大一高→青森大→JR東日本東北と、
ずーっと東北で野球をプレーしてきた26歳の右腕。

東日本大震災が発生した3月11日当日、
JR東日本東北チームは広島県呉市で春季キャンプ中だったそうです。
会社の受け入れ態勢が整う3月下旬まで仙台に帰れず、
さらにチームは2ヶ月間活動停止。
その間、選手達は津波に襲われた駅舎の清掃、泥のかき出し、荷物の運び出し作業や、
石巻市や利府町での給水活動、支援物資の搬送など復興支援を続け、
森内投手も、津波で電車が不通になった宮城県の沿岸部で、代行バスの乗客案内などをしていたとか。
練習を再開できたのは、5月に入ってからでした。

私は、普段プロ野球と高校野球しか見ていないので^^;、社会人野球には疎いのですが、
社会人野球といえば、応援がユニークで熱い! というイメージがあります。
企業の顔であり、地元密着の代表チームでもあり、応援団の思い入れもひとしおなのでしょう。
今年は、都市対抗は秋に延期され、日本選手権と主要JABA大会が中止になり、
社会人野球のほとんどのチームにとって、この都市対抗戦が今年唯一の大会になったそうですね。

完全試合で勝った瞬間、JR東日本東北の応援席では。
>三塁側スタンドは総立ちになって互いに抱き合った。
「勝っただけでもうれしいのに、最高のプレゼントが付いてきた。東北の人たちも元気になると思う」
「私も震災で自宅を津波に流された。完全試合を見せてもらって勇気づけられた。つらいことを忘れられた」


もう一つの被災地チーム、七十七銀行(仙台市)は、
22日の第1日目に優勝候補の日本生命(大阪市)に3-7で敗れ、残念な結果でしたが、
大応援団も…七十七銀、初戦で散る/都市対抗(サンスポ10月23日付)
練習時間が非常に少なかったのに、
4点ビハインドでも諦めずに一度は1点差まで追い上げたりして、
応援してくれる仙台の人達を励ますナイスゲームをしたようですね。

JR東日本東北の初戦突破、そして森内投手の素晴らしい完全試合は、
「野球の底力を見せる」「東北を熱くする」とお題目を掲げて、
残念な結果に終わった仙台のプロ球団に代わって、
真の野球の底力を、東北魂を見せてくれた、勇気づけてくれた、と嬉しく有り難く思います。
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