2011_10
10
(Mon)23:59

山崎武司選手、楽天退団

本日、Kスタ宮城で行われたロッテ戦は、6-1でイーグルスが勝ちました。
チーム最年長の山崎武司選手は、7回1死、4番代打でセンター前ヒット。

今日のこの試合が、山崎選手にとって、
仙台での、東北楽天ゴールデンーグルスでの、最後の試合になりました。
順位争い中のチームに迷惑をかけないよう、本人の意向により今日限りで退団、とのことです。


9日の退団会見+今日の試合前に投手陣とじゃれる姿+最後の打席+試合終了時。


涙のヒーローインタビュー+イーグルス選手による胴上げ。
「こんなに淋しいヒーローインタビューは初めてですね」


泣きすぎて、目が溶けそうです……(T-T)

楽天・山崎 今季限りで退団 最大の功労者、涙の会見(河北新報10月10日付)
東北に愛された男・山崎、泣いて舞う「この恩は一生忘れません」…楽天(スポーツ報知10月11日付)
楽天・山崎、男泣き…仙台にさよなら打(サンスポ10月11日付)

山崎選手は今季も開幕から4番、
6月に右手薬指の骨折で2軍落ちしたけれど、7月に1軍復帰。
8月には史上17人目の通算400本塁打を達成しました。
しかし、シーズン序盤は打率2割8分ぐらいだったのに、
ケガ以降は調子を落とし、9月の打率は1割台前半の絶不調……。
結局、今季は101試合に出場、打率.227、本塁打11本、48打点という成績でした。

星野監督は、シーズン終盤の現在、若手を積極起用しています。
山崎選手は9月29日の西武戦を最後に、出場機会がなくなりました。
「3年後、5年後の構想を見据えた」(米田純球団代表)というフロント側の考えが、
星野仙一監督ら現場の意向と一致、
山崎選手は来季の戦力構想から外れました。
その後、球団と本人で話し合いがあり、球団からはコーチ就任で慰留されたものの、
山崎選手は現役続行に拘り、自ら自由契約を申し出て、最終的には8日夜、退団を決意。


今日の試合、中日時代から山崎さんの後輩だった小山投手は
「今日、腕が折れても本望です」と9回2死で志願登板し、
最後を締めて、ウイニングボールを山崎さんに手渡しました。
試合後は、ベンチに座って帽子で顔を隠し号泣。
「僕がふがいない投球をしたときは、投手コーチより先に怒られた。
そのときは『クソー!!』と思ったけど、あんなことを言ってくれる人は他にいない」


嶋捕手は、ベンチの真ん中、いつもの定位置に座る山崎選手の横に来て、
膝に手をつき項垂れて男泣き。
「ときには殴られたこともあったけど、
今年、『お前が先頭になってやってほしい』と言ってもらえて、うれしかった」


山崎さん曰く、「みんなにきつく言って、ひっぱたいたこともある。
『山崎、バカヤロー』って思っている選手が半分ぐらいいると思っていた。
だから『みんな、何で泣いてんの』って。こんなオレのために泣いてくれた。
めっちゃうれしくなっちゃった。生まれてきて一番感動した」


山崎さんがお立ち台に立った後、レフト側スタンドに近寄ってファンへ挨拶していると、
ナイン達がやってきて、山崎さんを胴上げ。
「お前ら落とすなよ! まだ現役やるんだからな!」と泣き笑いし、
「やったー!」と子どものように歓声を挙げながら、Kスタの夕焼け空に6度舞いました。
「胴上げされたことがなくって。子どもの頃から夢だった。気持ち良かった」
「今度は違うユニホームで帰ってきたい。ユニホーム姿でね。
そして何より、田中の鼻っ柱を折ってやりたい。
最後まで“ガキ大将・山崎武司”で野球人生を突き進みたい」


昨日9日の試合後に退団会見を終えた後、ノムさんに電話で報告したそうです。
「『お前もオレと一緒の運命をたどるんや。諦めがつくまでやってみろ』っていう言葉を贈ってもらった」
ノムさんは、昨夜のTBSスポーツ番組「S・1」で、
「苦労してきた期間も長いし、芯は強い。もっと頑張ってほしいし、どこか拾ってくれる球団があれば」
山崎さんの退団会見の映像を見て「もらい泣きしそう」

山崎さんのブログ10月9日付から一部引用させていただきます。
7年前、オリックスを自由契約になり、
野球が大嫌い、二度とバットもボールも握らないと自暴自棄になっていた僕が、
楽天に入団し、仙台の、東北の温かいファンの皆さんのおかげで
野球が大好きだった子供の頃の自分に戻ることが出来ました。

夢のような7年間でした。
大好きな杜の都で、大好きな楽天イーグルスで、
野球人としての最後を締めくくるつもりでやってきましたが、
こういう形でイーグルスを去ることになったこと、ファンの皆さんには本当に申し訳なく思っています。

3月11日に千年に一度の大震災が起こり、自分たちがやれることは必ずクライマックスに出場して、
被災地の皆さんに喜んでもらえるようにと、それだけを目標にやってきましたが、
その約束も守れず、自分だけこの地を離れることになり責任を感じています。

7年間、本当にありがとうございました。
皆さんに負けないように、僕も最後まで諦めずに頑張ってみます。
仙台は、イーグルスファンは最高でした。
ここに来て、本当によかった。



私は冒頭の動画を見ながら、スポーツ新聞のWEB記事を読みながら、
悲しくて、悔しくて、つらくて、涙が止まりません。
「リアルジャイアンの子ども相談室」という山崎さんの著作をご紹介したのが、
たったの4ヶ月前なのに、遠い昔のよう……。

チーム最年長の42歳。
年俸も2年2億5000万円と高額。
それに対して、今季の成績は物足りない結果。
実力至上主義のプロ野球界で、結果が出なければ戦力外通告を受けるのは、
「プロ野球選手の習い」でやむを得ないのでしょう。
コーチとしてチームに残って欲しい、と花道を作ろうとした球団側も、
最大限の配慮をしてくれたと言えるのかもしれません。

だけど、山崎さんの本塁打11本、48打点はチームトップなんですよ?
他にHRを二桁打ってる人もおらず、後を継げる長距離砲もいまだ育っていない。
楽天打線の貧打は相変わらず。
毎年連れてくる外人助っ人さんも失敗続き。
多額を費やした補強も目覚ましい効果があったとは言えず。
そして、星野監督の「政治力」はともかく、育成と采配にはあまり期待がもてない……。
こんなお先真っ暗な状況で、どうして「チーム創設以来最大の功労者」の退団が喜べるでしょう?
ましてや、山崎さんの功績は今年単年の数字だけで測れるものではなく、
チームの最年長、叱咤激励する精神的支柱、そしてファンにとっての「イーグルスの顔」として、
球団に欠かせない存在だったと思います。
だからこそ今日、ナイン達が涙し、ファンもまた涙して大声援を送っているのだと。

そういえば、昨秋の監督就任直後、挨拶に訪れた山崎さんに、星野監督は
「オレが(プロに)迎え入れて、今度は送り出すのか。オレは最近“おくりびと”と呼ばれているんだ」
とニヤリと笑っていたっけ。
最初から、山崎さんを辞めさせるおつもりだったのかな?
星野監督「オレはおくりびと」山崎にきつ~い激励(2010年11月3日付)

山崎さんが星野監督について語っていたインタビューも、今読み返すと奥深い……。
山崎武司が語る「新生・楽天と星野仙一という男」(1)(2)(web Sportiva2010年12月10日)
【プロ野球】東北楽天ゴールデンイーグルス・山崎武司が語る星野新監督のチーム改革(週プレNEWS1月19日付)


一昨年(2009年)秋のノムさん退任、
昨年(2010年)冬の渡辺直人選手の電撃トレード放出、
そして今年の山崎選手の自由契約。
ここ数年、毎年シーズン終盤からオフシーズンにかけて、楽天野球団さんに泣かされている私です。

そういえば、直人さんの金銭トレードの折に、こんな記事がありました。
人気と戦力以外に必要なことがある!楽天が渡辺直人と共に放出したもの。(Number Web2010年12月14日付)
結局、球団はチームを強くすることを優先した。
監督が星野仙一になり、松井稼、岩村を獲得したことで人気、戦力は底上げされた。
そのことで、来季は優勝争いに加わるかもしれないし、ホームの集客率も上がるだろう。

だからといって、楽天がより「ファンから愛されるチーム」になったかというと疑問符が残る。

渡辺直のように、ファンと真摯に向き合う生え抜き選手がひとり、またひとりと増えていくことで
信頼関係が生まれ、愛されるチームになっていくのではないだろうか。

なにより仙台を拠点とする楽天は、「地域密着型のチーム」だ。
バレンタイン解任騒動で揺れた'09年の千葉ロッテのように、ファンの意思が形になって表れやすい。

今回の渡辺直の放出を教訓に、球団にはそのことを少しでも理解してもらいたい。



2009年のアンケート調査で、楽天イーグルスはパ・リーグ1位、12球団(ファン総数3780万人)でも3番目の人気で、
ファンは388万人だったんですよ!
でも2010年のアンケート調査では、12球団(ファン総数は約3353万人)中5番目の人気でファンは249万人。
今年の調査結果はまだ出ていませんが、どうなっているかなぁ。
今年に限らず、これから先、楽天ファンは増えていくのか、減っていくのか?
楽天イーグルスという野球チームがどの方向へと向かっていくのか?
先行きが見えないですねぇ。
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  栗名月

C.O.M.M.E.N.T

10/17に拍手からコメントを下さったH様

>年俸下げても残留って難しいのでしょうか
>お金じゃなく楽天でプレーって男気がありそう
プロ野球の野球協約に、年棒の減額制限が定められていて、
年棒1億円以上の場合、40%まで、となっています。
今年の年棒が2億5千万円の山崎さんの場合、
球団は来季1億5千万円以上払わないといけないことになるのかな?
但し、減棒制限は「選手の同意があればこの限りではない」ので、
山崎さん自身が、相当の減額に応じれば、来季の契約もありうることでした。

球団側と山崎さんによる話し合いの席で、どんな条件交渉があったかは全くわかりませんが、
私の邪推では、恐らく球団側が年棒の大幅減額を提示することはなく、
「引退か、自由契約か」という選択肢だけだったんじゃないかと思います。
山崎選手の42歳という年齢、伸びしろは少ない、怪我などの恐れ、今季の成績、若手を起用したい首脳陣の意向……。
全部ひっくるめて、山崎さんに対しては「どこまで安い年棒ならば同意してくれるか?」ではなく、
「来季の戦力構想からは外れている」という球団側提示だったと思います。
だから、「お金じゃなく、プレーしたい」と選手が思っても、その選択肢は最初からなかったんじゃないかなぁ?

>自由契約なら横浜とか来てくれないかな
>横浜もチームなくなりそうですけどね
…横浜も大変な状況ですね……i-181
とにかくどのチームでもいいので、
ユニフォームを着て打席で豪快にバットを振る巨体を、
あの美しい放物線を、また見たいです!

2011/10/18 (Tue) 18:54 | 杏月 #- | URL | 編集 | 返信

山崎さんは多分私と同い年です

中日ドラゴンズで山崎選手がホームラン王になった後がイマイチ活躍せず、気になる選手でした。

最年長での通算400本塁打到達も、結構特筆すべきものがあるような気がします。

彼は、野村さん同様、ボロボロになるまで現役に拘って欲しいですが……。

チームは私も割と好きですが、正直、余りオーナーは好きになれないチームかも知れません……。

2011/10/29 (Sat) 22:05 | 透析鉄 #- | URL | 編集 | 返信

透析鉄様、いらっしゃいませ!

>中日ドラゴンズで山崎選手がホームラン王になった後がイマイチ活躍せず、気になる選手でした。
1996年のホームラン王や、1999年の劇的な逆転サヨナラ3ランなど、
印象に残る活躍をする選手でしたが、
その後は「もう終わった選手」のようなイメージで語られていたそうですね。
2005年の楽天入団は、山崎さんにとっても、楽天イーグルスにとっても、
”幸運な出会い”だったのだな、と思います。
現役通算25年間のうち、打撃などの成績の約4割は、
36歳で楽天に入団した後の6年間で築き上げた、ってのが驚異的ですよね…!
同い年の透析鉄様ならば、「同世代にこんなに遅咲きの選手がいる」と
ことさら思うところもあるのではないでしょうか?

>彼は、野村さん同様、ボロボロになるまで現役に拘って欲しいですが……。
私も同じ気持ちです。
今年の山崎さんの成績がホントにどん底でダメダメだったら、
「山崎さん……もう充分ですよ……今まで本当にありがとう」と思ったかもしれませんが、
怪我するまでのシーズン前半は好調だったし、
ご本人もファンも、「まだやれる」という心残りがあります。
山崎さんの豪快なスイングと、天性のホームランバッターならではの美しい放物線。
あれを再び見たいです。
ノムさんが常々おっしゃる「評価は自分ではなく、人がするもの」という言葉通り、
どの球団からも欲しいと言われなくなった時が、
自分を納得させて現役引退する時なのかもしれないですね……。

>正直、余りオーナーは好きになれないチームかも知れません……。
奇遇ですねi-229
私も、Kスタの球場の雰囲気と、チームカラーや選手やファンは大好きな球団ですが、
フロントには泣かされっぱなしで、好きになれませんi-241

野球関連の記事にいつも深いコメントをありがとうございます。
またのお越しをお待ちしております。

2011/11/01 (Tue) 13:35 | 杏月 #- | URL | 編集 | 返信

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