がんばる40代のお父さん達

突然ですが、あなたのお父さんは今何歳ですか?
あるいは、今あなたはおいくつでしょう?
例えばお父さんが40代、またはあなた自身がアラフォー世代だとして、
本気で走ったら、どのぐらい速いですか?
(なにその唐突な質問^^;)


昨日の楽天vs西武戦。
西武のエース・涌井投手に8回まで4安打1点に抑えられ、完敗目前の9回裏。
楽天イーグルスは最後の最後に「繋ぐ野球」で一挙6点を挙げ、
7-6の劇的な大逆転勝利を収めました!!!

選手の闘争心とファンのボルテージを上げた起爆剤になったのは、
41歳山崎選手の死に物狂いの全力疾走だったと思います!


山崎激走!逆転サヨナラ呼んだ…楽天(スポーツ報知9月5日付)
アンビリーバボー!41歳山崎「鈍足全力疾走」!(スポニチ9月5日付)
楽天つないだ5点差逆転サヨナラ勝利(日刊スポーツ9月5日付)
山崎激走が呼んだ!楽天6点逆転サヨナラ(サンスポ9月5日付)

5点ビハインドの9回裏無死二、三塁。打席には5番の山崎選手。
お願い山崎さん、ホームラン打っちゃって~~><!!
が、スライダーを打ち損じて高いバウンドのゴロorz
でもそのままセンター前に抜けてくれっ!
……西武のセカンド片岡選手がジャンプしてキャッチorzorz
ああああ、アウトか~……。
と思っていたら。
山崎さん、巨体を揺らして一塁まで劇走!!
うおおおお! セーフ!!!


↑この動画の1:30辺りからです。
一塁ベースを駆け抜けながら、両手広げて「セーフ!」ってアピールしている必死さに胸が熱くなります。

冒頭にも書いたとおり、山崎さんは御年(おんとし)41歳。
楽天イーグルスの最年長選手です。
30m走のタイムは4秒56で、チームの野手37人中34番目だとか。

この勝利を呼び込んだ劇走について、山崎選手曰く、
「できるだけ太腿を高く上げて走ろうって。今日は足で稼ぎました。
ホームラン出ないから足で稼いでやったよ。ハッハッハ」
「右への当たりでは常に(次の塁を)狙っている。走塁は意識の問題。
うちは若いやつが意欲がない。“オラっ”て言わないとやらないんだ」
「片岡は二遊間を詰めて守るから、センターには届かない(と思った)」

最後の言葉(日刊スポーツ記事)に、ちょっと鳥肌立ちましたw
ガツンと叩きつけて打って、投手の頭上を越えてセンター方向へ高くバウンドしたのを見たら、
打者は普通だったら「センター前へ抜けたか?」と思いながら一塁へ走るもの。
でも、片岡は二遊間を詰めて守る→センター前には抜けずに捕られる
→だから全力疾走して一塁セーフに! と山崎さんは考えていたわけです。
相手内野陣の守備位置を頭に入れて、かつ必死でセーフをもぎ取った姿に、プロを見ました。
……まぁ、毎試合いつでも必ず全力疾走ってわけじゃないですけどね^^;。
でも、こういうプロの観察眼というか「考えて野球」している姿勢って、いいですよね。
私としては、豪快なホームランも見ていて楽しいけれど、
内野シフトを見て諦めずに全力疾走、セーフ! のほうがシビレます。

今日の必死で全力疾走する山崎選手を見て、
2007年9月12日の「サヨナラ・ゲッツー崩れ」を思い出し、ジーンとしましたw
あの試合も山崎選手のナイスランで劇的なサヨナラ勝ちだったっけなぁ。



それと、元中日の同世代の友も、山崎さんを奮起させたようです。
前日の9月3日に、阪神の矢野選手が引退を表明しました。
山崎さんと矢野捕手は中日で同い年の同僚だったんですよね。
「同期で一番仲がよかったんだ。怪我でやめるのは辛いことだ。
本塁打? アイツのために打ちたいな」
ホームランは出なかったものの、それよりももっと熱い走塁を
贐(はなむけ)に贈れたのではないでしょうか?

それからもう一人、この劇的サヨナラ勝ちと同じ4日、
中日の山本昌投手45歳が、史上最年長完封勝利を達成しました!
45歳で、巨人打線を相手に、完封~!!?
ものすごい記録だ……!!
昌さんは、中日時代の山崎さんの先輩で、
かつては毎年ラジコンカーレース大会「山山盃」をやってた仲なんですww
「すごいわ。あのオッサンは俺の励み。あの人がやる限り俺もやめられんな。
普通6、7月まで1軍上がれなかったら腐るぞ。(※昌さんは7月まで2軍でした)
あの人も俺を励みにしてくれているし、俺もそう。帰って電話するよ」

すごい40代のお父さん達だなぁ~……!
尊敬します。マジで。


とゆーことで、昨日はイーグルス今季最高の試合に酔いしれましたvv
楽天イーグルスってこの”ゾンビ打線”がクセになるんですよねぇww
昨年8月の「ノムニーニョ」な奇跡の追い上げとか、
2年前の9月23日、9回にグランドスラムで大逆転! とか、
3年前の7月11日、6回終わって2-8と6点ビハインドだったのに
7回に7点取って試合をひっくり返した「北九州の乱」とか。
つい先日の日記で、
>負ける日も当然あるけれど、面白い試合が見たい。
と書いたばかりですが、
私が見たいのはこういうワクワクするような、諦めない、面白い試合です!


……と幸せに浸っていたら。
今日の試合は、西武に5-6で負けましたorz
3点ビハインドから、6回に同点まで追いつき、
昨夜のドラマチックな大逆転劇再びか!? とワクワクしていたけど、
……逆に、9回におかわりくんに勝ち越しホームラン打たれましたorz
中4日で先発登板した岩隈投手は、4回4失点で降板。
9月1日にも、先発3本柱の永井投手を中4日で登板させ、3回6失点でKO、
試合の流れを掴めず、救援投手も打たれまくり、
6-16のボロ負けをしたのが記憶に新しいですが……。

岩隈投手や永井投手を中4日で登板させたことについて、ブラウン監督の弁。
「要は慣れ。ドジャースの黒田も、レッドソックスの松坂も、(日本では投げていなかったが)できている。うちの投手もできると思うよ」
楽天、押し切れず 追い付いたが…好機で主軸凡退、バント失敗(河北新報9月6日付)

…………そーですかー。
中4日の先発が多少の点を取られても、強力援護できる打線と、
5~6回で降板しても、その後をしっかり抑えられる中継ぎ陣
があったら、いいぬあ~ドラ○もーん!
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