2011_05
23
(Mon)23:59

被災地以外の震災ストレス

甚大で凄惨な被害をもたらした東日本大震災。
被災地以外でも、心身の不調を訴える人が出ていました。
津波が街をのみ込む映像などをテレビから繰り返し見ることで、
「災害の疑似体験」=あたかも自分の身に起きたような錯覚を起こしてしまったり、
「何かしなきゃ」との焦りから、無力感・罪悪感を抱いてストレスになってしまったり。

世代問わず“疑似体験”で心身不調 京でも注意を(京都新聞3月27日付)

精神科医の香山リカさんによる、被災地外の人達に向けたツイートのまとめ。
地震報道を通した「共感疲労」について(Togetter3月15日付)

心身の不調の具体的な症状としては、
不眠、気分の落ち込み、血圧の上昇、微熱、うつ症状の悪化など。
「被災地の人に申し訳なく思う」「テレビを見るのが苦痛」「被災地の映像が頭をよぎる」
「眠れない」「訳もなくイライラする」「集中力がなくなった」
「行動を起こそうと思ってもだんだんやる気が出なくなってきた」と訴える。
不安な気持ち、疲労感、怒り、心の傷、もやもや感も含めて、
「aftershock(余震、後遺症)」と呼ばれたりするそうです。

また、災害救援者が陥りやすい「共感疲労」という疲弊状態があり、
これはテレビやネットを介しても起きる可能性があるとか。
自分が「共感疲労」に陥っていると自覚できないことも多い。
「疲れたなんて言ってられない」「私にできることはもっとあるはず」と思ってしまう。
被災者のために何かをしたいのに何もできないという無力感・罪悪感が募る。
自分も傷ついているのに、「自分がこんな気持ちを持ってはいけない」と気持ちを押さえ込んでしまう。
ストレスをため込み、燃えつき状態になって、回復に長い時間を要することもあるそうです。

この症状に掛かりやすい人は、若者から高齢者まで、老若男女。特に子どもは注意が必要。
まじめで感受性の高い人ほどストレスにさらされやすいらしいです。


被災地以外の人が、震災ストレスに負けないための方法としては、
●まずは、自分も傷ついていることを認識する。
感情を押さえることだけをするのではなく、
吐きだしてストレスマネジメントをしながら日々の生活を送る。

●自分の感情を表現する言葉を口に出して何回も繰り返し1分間言う。
感情に合ったジェスチャーを交えながらやれるとよい。
例えば「辛い、辛い、辛い・・・・」と、自分なりのジェスチャーで1分間。

●自分だけではないと認識する。
不安な気持ち、怒りなどを共有し、自分だけではないんだ、みんな苦しんでいるんだと知る。

●しっかり食べる、寝る、体を休める。
特に被災地以外の人は、まず落ち着いて自分の日常を維持する。
被災地で直接支援できないならば、せめて自分の心のケアは自分でする。
いざ自分の力が必要とされる時のために。

●義援金や応援メッセージを送るなど、具体的に行動する。
無理に震災を忘れようとしても難しい。
行動して、「被災地支援に貢献した」と感じることが心の安定につながる。


ストレスケアの具体的な方法について、まとめたサイトをいくつか。

東日本大震災で「不眠不休」「寝食を忘れて」働いている方々へ(「こころの散歩道」様3月16日付)

東日本大震災被災者の為のストレスマネジメント情報(リコレクトHP 3月15日~4月15日付)※アスリートや会社員のメンタルサポートを手がける企業

震災のストレスにうまく対処する方法(ライフハッカー[日本版]3月18日付)
国連PKOの職員向け冊子「United Nations Stress Management Booklet」に掲載されている、ストレスマネージメントの方法

1.大変な出来事の後に様々な心的症状がでるのは、正常なことです。
2.「私は弱い」と自己批判したり、自分に厳しくならないでください。
3.「他の人が私のことを悪く思ったり、弱虫だと思ったりするのでは?」と考えないでください。
4.自分の感情を我慢して溜め込まず、思っていることを口に出して表現しましょう。
  たいへんな経験を乗り越えるのに役立ちます。
  また、今後出てくるであろうストレスが原因の症状を軽減できます。
5.必要な時は助けを求めましょう。
6.大変な経験をしたら、すぐに誰か信頼できる人や、体験談を聞く訓練を受けた人に話を聞いてもらいましょう。
7.困っている、苦しんでいる人の話に耳を傾けましょう。
8.休みましょう。
9.回復するまで、ゆっくり時間をかけましょう。
10.誰かから差し出された助けは受け入れましょう。




このブログ「善哉庵」は、普段おふざけばっかりのアーパーブログのくせして、
こんな時ばっかり、いかめしく構えた口調で、真面目ぶって小賢しいコト書いたりして、
「なんかジメジメ暗いし、読んでてつまんない……」と愛想を尽かされた方もいらっしゃるかも……。
私にとっては、「被災地の情報を遮断すれば、気が滅入らない」というものではなく、
「安否や健康状態が心配で気になって忘れられない」状態なのです。どうかご容赦を。
距離的には「遠くにいる被災した人達」なんですが、
多分、心理的には「私達」なのでしょう、私にとっては。
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