バンクーバー冬季五輪は、本日閉会式が行われ、17日間の熱戦の幕を閉じました。

冬季オリンピックにこれといって関心のないふうを装っていた(?)私ですが、
終わってみれば、カーリングとかフィギュアとか、なんだかんだ熱心にテレビ中継を見ていたな(苦笑)。
閉会式もバッチリ見ました。

今回の日本選手団、銀メダル3個、銅メダル2個、8位以内に入賞が延べ26種目、という成績でした。
金メダルはなかったけれど、前回のトリノ大会では金1個だけだったことを考えると、
メダル5個というのはとても素晴らしい結果だと思います。
選手・コーチ・トレーナーなど全ての関係者の方に
ありがとうございました!&お疲れさまでした!

ところで、「銀メダルよりも銅メダルの方がより幸せ」って、皆様ご存知でしたか?



満足度高いのは銀より銅メダル? 米研究(AFPBB News2月20日付)
アメリカのノースウエスタン大心理学教授の研究チームによる研究で、こんな結果が出たそうです。
1992年バルセロナ五輪のメダル授与式を記録した映像を被験者に見せ、
銀メダリストと銅メダリストの顔の表情から満足度を評価させたところ、
「平均すると、銅メダリストの方が、銀メダリストよりも幸福感を得ている」と。

>この現象は、「反実仮想」、あるいは「もし~~だったら」という発想方法と関係している
 <中略>
>銅メダリストは、「少なくともメダルをとったぞ」など前向きな発想をするために満足感が高まる。
>一方、銀メダリストは「もし~~だったら(金がとれたのに)」などと後ろ向きな発想をしがちで、
>その結果、幸せな気分を減退させるのだという。



この同じ実験について、もっとわかりやすく説明しているブログもありました。

金メダル・銀メダル・銅メダルで、もっとも不幸なのは?(心理学ステーション2009年6月20日付)
>平均的に一番幸せだったのは、金メダリスト。
>二番目に幸せの表情をしていたのは、「銅メダリスト」だったのです。
>銅メダリストは、銀メダリストの、1.5倍幸せな表情をしていたのです。


このブログに書かれた内容を要約すると、
トーナメント戦で戦う種目の場合、
銀メダリストは「決勝戦で負けた」、
逆に銅メダリストは「3位決定戦に勝った」と、
直前の勝ち負けの結果が、そのままメダルの嬉しさに直結している。
トーナメントでなく、純粋な記録だけで勝負する種目も同様で、
銀メダリストは「あと少しで金メダルだったのに……!」という気持ちが強く、
逆に銅メダリストは「良かった……! あと少しでも下だったらメダルすらもらえなかった……!」と思いがち。

さらにここから派生して、このブログの筆者は、
勉強ができる人とできない人、あるいは
モテる人とモテない人、で比べても、
前者より後者の方が幸福感が強くなりやすい、と述べています。

この記事のラストのまとめが秀逸で、とても感銘を受けたので、そのまま引用させていただきます。

これは人生全部でも同じ。
何かについて「秀でている」人ほど、その世界の奥深さ、
さらに「上には上がいる」ということに、より気がつくものです。
そのため、「自分は一位ではない」ということを痛感し、
だからこそ「銀メダルの不幸さ」を、より感じてしまうものです。
かえって初心者レベルの人ほど、「オレ、こんなことできたんだぜ!」ということで幸せに感じたりします。
意外にも、「できない人」の方が幸せなこともあるのです。
 <中略>
人間は、自分が「得られなかったもの」ばかりを気にしてしまうもの。
しかしそんなときは、こう考えてみてください。
あなたが今持っているものを、まったく手にしたことがない人だって、たくさんいるのです。
確かに金メダルではなかったかもしれません。
しかし今のあなたは、「銀メダル」なのかもしれないのです。
その幸せを忘れて、悲しむ必要はないんです。
ただ、あなたは忘れているだけ。
あなたが今、手にしているものは、確かに価値があるんです。
それを失ってから後悔しても、遅いんですよ。



如何に自分が足りないか、己の力不足に失望して自信喪失することの多い我が人生ですが、
「足るを知る者は富む」、と老子も仰っておられることですし、
今もっているものを幸福に思って自分に自信をもつことも大切だなぁ、と身につまされました。
いわゆるポジティブシンキングってヤツですね。

もちろん、勝負の世界に生きるアスリートの皆さんは、
「足るを知る」で満足してしまってはそれ以上の成長はないのでしょう。
「もう少しで金メダルが獲れたのに……!」という悔しさをバネにして、
それと同時に、全世界で2位だった、あるいは3位だったことを充分な誇りと自信にして、
さらに高みを目指していただきたいものです。

この記事を読んで、これまた大変感銘を受けました。

条治よ 悔しかったか(asahi.com2010年2月17日付)
長野五輪スピードスケート男子500メートル金メダリストの清水宏保さんが、
銅メダルを獲得した加藤条治に向けて書いた、この記事。
短いながらも、素直な感情と的確な言葉で綴られた忠告です。
世界の頂点に立ったことのある人だからこその、重みと厳しさと愛情の籠ったメッセージ。
感動しました。



最後にまったくの余談ですが。
某巨大掲示板が某国からサイバーテロ攻撃を食らったそうで^^;。
50000人規模での原始的なF5リロード攻撃って、マジスゲー!(棒)
あのぉ~……801ってのは山なし落ちなし意味なしの略語であって八百長とは全然カンケーないんですよ念のため^^;。
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