本日発売の、月刊アフタヌーン2010年12月号掲載「おおきく振りかぶって」の感想です。
今回は、第82回「合同練習・4」。

ちなみに前回の感想はこちら→アフタヌーン10年11月号 おお振り感想(1)
過去のおお振り感想はこちら→カテゴリー「おお振り感想」


※野球素人の腐女子によるネタバレ感想です。
原作を純粋にお好きな方はご不快になる恐れがありますので、ご覧にならないほうがよろしいです。
野球に関する知識に間違いがありましたら、ご指摘いただけると勉強になります。よろしくお願いします!








●夏休みの関西遠征練習試合編、ただ今、兵庫の強豪・桃李高校Bチームと西浦の試合中。
スコアは西浦2-2桃李で、3回裏の桃李の攻撃がたった3球で終わったところです。

先月号のラストで、ガンガンまっすぐだけのリードをした田島くん。
ベンチに戻って仲良くお水を飲むタジミハバッテリーに阿部くんが近寄り、さっそくクレーム(笑)。
阿部「2巡目、全打者”まっすぐ”投げんのか?」
田島「そのつもり」
阿部「球種試せっつわれてるにしたって手ェ抜きすぎだろ」
田島「でもやってみたいと思ったことね? 県内の練習試合じゃできないじゃん?」
阿部「桃李と公式戦で絶対当たんねーと思ってる?」
田島「まー、ほぼナイと思ってる」
お互い「…………」と何か言いたげに見つめ合う阿部と田島。
そして田島くんの背後で、ウロ、ウロロとしている三橋w
阿部くんは、桃李と当たる確率は完全に0ではない、
だから三橋のまっすぐの特徴を気づかれたくない、と思っているようですね。
先月号の感想では、
>阿部くんだと「試しに」だとしてもこういうリードはやらなさそうだから、
>むしろ田島くんがやって見せてくれたことで、阿部くんにとっても
>「三橋のまっすぐはどのくらい通用するのか?」参考になるし、良かったかも。

と書いたのですが、やっぱりこんな破天荒なリードじゃ納得いかないよねー^^;。

田島「ヤ、ゴメン。じゃなくてさ。うちのやつらってもう三橋の”まっすぐ”打てちゃうだろ?
 ”まっすぐ”がどーいう力持ってっか、も1回体感しときたいんだ。
 そーしないと怖くて切り札として使えない」

そういえば田島くんは美丞大狭山戦で、
三橋くんの球威のない”まっすぐ”を決め球に使うのを避けて、
全力投球のまっすぐを何度も要求したので、三橋くんにあるまじき四球を出して、
結局ピンチを広げ、失点に繋がっていたっけ。
そこで阿部さんは渋々ながら「…………。じゃ各打者3球まで」とお許しを出して、
「1番は1打席目1球投げてっから、もう2球目だかんな」と釘を刺しつつ、
三塁コーチャーへヒョコッヒョコッと去っていきます。
田島「3球ー? ケチだなーっ」「今はオレがキャッチャーなのに。なぁ!?」と不満げ。
三橋「………あ、の、さ。オ、レ、リード、めんどくさくて、ゴメン……ッ」
そんな三橋くんに、田島様きゅいんんんん……
(……っとう、何コレ。三橋が気にすることじゃないし、めんどくさくてもンなこと言わせたくない。
ンなこと思わせてゴメン……つーか、オレァお前にいい投球させるために、
めんどくさいことがんばっからってゆー気持ちがプクプクと……
それが、捕手か……!

リーンゴーンリーンゴーンと背後で鐘が鳴ってます(笑)。
プクプク湧きあがる水泡には全部三橋くんの変顔が映ってるしwww
今月号はとってもタジミハですねぇ!
田島くんも「3年間三橋に尽くす!」とか宣言しちゃいそう(苦笑)。
阿部くんの専売特許かと思ってたのにw
田島(わ――っ、捕手に目覚めそうでコエ~~ッ)とワクワクしてます。
(そんなタジミハをすぐ横で「?」と見ている花井に密かに萌えw)

いやぁ、でもゴメン。田島くんは捕手向きじゃないなぁ、と私はこの試合を見て改めて思ったわ^^;。
なんていうか……阿部くんの場合は「序盤はまっすぐ温存して1試合通しての配球組み立て」とか、
「次に対戦する可能性も加味した上での戦略」とか、
大局的&長期的視野でリードを考えているのに対して、
田島くんは「今この球見送ったな、じゃ次はこれでどうだ?」とか、
「全球まっすぐ勝負!」とか、行き当たりばったりの感が否めないんですよね。
ま、それでも打ち取れるような球威のある投手ならいいけれど、
三橋くんは「球威がない」「コントロールは抜群」「まっすぐが特殊」という扱いの難しい投手だしなー。
阿部くんは、三橋投手の球の特徴をよく解った上で、
打者や相手ベンチも観察しつつ、裏をかいたりするけれど、
田島くんは、リードの根拠のほとんどが、自分自身の打者目線に置かれているし。
三橋投手の球の長所を生かしきれていないし、
相手ベンチの動きもあまり気にかけていないみたい。
「三橋のまっすぐの力を(この試合で)体感したい」というのも、
確かに自分も打てちゃうし、西浦の仲間達も打てちゃうから、実感しにくいかもしれないけれど、
これまで練習試合や公式戦で相手打者がポップフライ打ち上げてるシーンを幾度となく見ているわけだし、ねぇ。
阿部くんと田島くんの捕手経験値の差を抜きにしても、
田島くんは根が素直すぎるのか、捕手らしく全体を見通した策謀家的な考え方が足りない気がするなー。

●4回表、西浦の攻撃。
7番水谷、三振。←先月号ラストのアオリはなんだったんだ……orz
8番西広、ショートゴロ。
9番三橋、ファールフライ。

●4回裏、桃李の攻撃。
4番江藤、センターフライ。
5番長田、セカンドフライ。
6番会沢、見送り三振。
「ナイピー!」と笑顔の田島くんの背後で、金網越しに見ていた阿部さんご立腹(笑)。
阿部「おい! ナイピーじゃねーよ。6番きっちり3球見てたじゃねーか」
桃李ベンチでは集まって何やら協議中。相手投手が直球一辺倒になってることを伝え合っている模様。
主軸3巡で三橋くんは交代なので、あと8人ほど。”まっすぐ”1本はやめて組み立てしろ。
と阿部くんに言われて、
田島「ンじゃ三橋! こっからはお前も参加な」
三橋「えっ、オッ、モッ」※三橋語訳 オ=オレ、モ=モモカン←wwww
阿部(重(おも)!?)
田島「モモカンは球種試してるうちは従えっつったんだよ。もー試し終わったから、こっからは協力態勢!」
三橋「きよっ、協力!」頬を紅潮させて嬉しそうww
阿部「は? 何?」金網をガショッと握って目が三角www
三橋語が理解できない自分を差し置いて、目の前で繰り広げられるタジミハの仲良しっぷりに、
ただ指を咥えて見ているだけの阿部さんはフラストレーションが増してきているようです(笑)。
「三橋と協力して配球組み立て」なんて、阿部さんはまだやったことのない共同作業だもんねぇw
ホラホラ、三橋くんがどんどん田島くん色に染められていってるよ(ニヤニヤ)。

●5回表、西浦攻撃。1番田島から。
一方こちらは打点を稼げないことにフラストレーションが溜まっている様子。
田島(また今回もランナーなしかァ。…………これはオレが、4番と捕手を両立できねーからだ。
 オレがモモカンでもこの手ごまなら花井を4番に置く。新人戦終わるまでは、1番(ここ)で打っとく!)

初球を鋭いヒット。「ナイバッチー!」と声を掛けるベンチに向かって笑顔でガッツポーズ。
2番栄口、犠打成功。←栄口くん、3打席全部バントですか……orz
3番巣山、カウント1-0から高めの直球の釣り球をセンターオーバーのツーベースヒット! 3点目!
沖くんの「せーのお」の掛け声でナイバッチーッ

祥馬(ボール球もってかれた。かばっとるつもりないけど、思い切り腕ふれてないんやろか)
故障明けの肘のことが無意識に気になっているようです。
成津(1年にカンカン打たれよって。これがオレとガン先輩の差ちゅんやないやろな。
  ………。ンなわけあるか。あいつはいわば病み上がりなんや。
  ”夏”みたいな投球はまだできんゆーことやろ)

夏の県大会で祥馬くんはよほどすごい投球をしていたということでしょうか。
(※「石田」より「成津」のほうが萌えるんで、変えましたw)

●4番花井への1球目、祥馬くんが投げる瞬間にピリッと違和感。大きく外れたボール球。
祥馬(たまたまかな。首やらヒザやらポキポキゆう時とゆわん時あるやん。今まで気になったことないし)
2球目、三遊間を破るヒット!
二塁ランナー巣山は一瞬足を止めるものの、「巣山ゴーだ!」の阿部くんの指示で三塁へ。1死一・三塁。

成津くんはタイムを取ってマウンドへ駆け寄ります。
成津「どないかしたんか」
祥馬「なんも」
成津「なんもでお前この投球なわけないやろ」
祥馬「…逆転されて頭血ィ上った。次からちゃんと放る」
成津「まァええ。この試合はリハビリみたいなもんやし。無理せんといこ」
祥馬(秋からはAチームBチームに分かれる。バッテリー決めん時Aチームにおらんと、練習で岩先輩と組めん!)
無理するな、と祥馬くんを気遣う成津くん。ガン先輩と組むために無理してでも結果を出したい祥馬くん。
どんだけガン先輩LOVEなんだwww 成津→祥馬→ガン先輩の三角関係ねw
すれ違う祥馬-成津バッテリー。あらん、萌えるわvvv

●5番泉。成津くんによれば、
(このチーム、下位3人はどーにもガタガタやけど、6番までには今の祥真の速球は通用せえへん)
あー、やっぱ下位3人はレベルが違うんすかー^^;。
それより、「祥馬」だったのが今月号は「祥真」になってんすけど、ホントはどっち?(苦笑)
初登場時は「上代(うえしろ)」だったのが、翌月号で「かみしろ」ってなってたしなぁ。

祥馬くん、投げる度に痛くないかどうか気にしているし、スライダーは変化が小さくなってる……。
結局泉くんを四球で歩かせて、成津くんが再びタイム!
「どこも悪いことあらへん! 成津がうるさいせいで調子狂うんや!」とイラつく祥馬くんに、
成津くんは「お、そうか、わかった」と宥めつつ、そっとあとずさりww
初登場時はあんなに気弱そうだったのに、同期の捕手には強気で八つ当たりする投手様、いいわぁ~vvv

(そらうるさく言ーたくもなるわ。夏は毎試合いつどこがおかしなるかてホンマ肝冷やしたんやで。
本音言ったら、来年の夏は試合出んと休んどってほしいくらいや。
せっかく同学年にいい投手(モン)いてんのに、上の学年に使いつぶされたらかなわん。
せやけど経験も積んで欲しいし、難しいとこやでー)

成津くんにこんなに想われてるんだから、祥馬くんも機関車トー○ス似のガン先輩よりも、
少しは成津くんを振り向いてあげたら~?vv
よっぽどガン先輩との相性がイイんでしょーか^^?

●6番沖(1死満塁なのに、バックホーム態勢だ。転がせばなんとかなる!)
ボールカウント2-2で、勝負球のストレートを投げる瞬間、祥馬くんの左肩にピシィッと痛みが!
外野を越えるクリーンヒットで、走者一掃のタイムリー! 一挙3打点!!
やったぁ~!! 沖くんが大活躍よ~♪♪
夏の公式戦では4試合で打率1割台だった沖くん。彼が打ってくれると私も嬉しいよ><!
一方、祥馬くんは……左肩を押さえてベンチへ。9番ピッチャー田口くんに投手交代。

7番水谷、四球。
8番西広、レフトフライ。
9番三橋、三振。
田島くんも(次また先頭かァ)とガッカリw

●5回裏、田島くんから「打者とのカケヒキはお前のが全ッ然経験多いんだから、頼むぞ!」と言われて
三橋くん「うんっ」とお返事。
……打者との”対戦経験”は多いんだけど、”カケヒキ”は……実はあまり(汗)。
カケヒキは阿部くんが全部考えてて、三橋くんは言われるままに投げてたからなー^^;。

7番岸川くんには、ギリギリボールの球でファールを打たせて、カウント2-1。
岸川(ナニが”ストレート主体に変更されとう”や。変化球ばっかしやがな)
けどコントロールはいい。枠のはしっこギリギリにビシバシ来る。
でも遅い。いくらでもカットできる。
と思ったところで、真ん中に”まっすぐ”が。
ジャストミートのはずがセカンドフライで、岸川「?」「?」「?」
遅い球なのに下をたたくのは、みんな打ち急いでるから、だと思っていたのに。

田島(三橋の球はスピードに慣れてるヤツのがダマされるんだよな。
 崎玉の佐倉は素直にバットコントロールだけでついてってたし――…ん?)

田島様の野生の勘が背後からギリ――ッと睨みつける阿部氏の怨念を察知しましたwww
田島(そのかわりっ、強豪校は対応が早い――っと)
岸川くんは次の打者にさっそく今打った球のことを伝えているようです。

三橋くんはあと7人ぐらい投げたら交代だけれど、
それまでに三橋くんの”まっすぐ”の特異性に気づいて対応できる打者は出てくるのでしょうか?

その頃、桃李の部室プレハブでは。
大型冷蔵庫の前で、一人、ボロボロ泣き、しゃくりあげながら左肩を冷やす祥馬くんが……。
ううう……(T◇T)あまりにも可哀想な姿に胸が痛くなりました……。
夏に溜まった疲労が今になって出てきてしまったのか、
故障した左肘をかばって、無意識に変なところに力が入っていたのか。
いずれにせよ、「秋からAチームに入って、練習で岩先輩と組みたい!」と思っていた
祥馬くんの悔しい気持ち、よ~く解るよ……。
あああ、ホントに「故障」は切ないな……早く治るといいけれど。
でもなんとなく、半年~1年ぐらい治療とリハビリに専念して、
3年夏頃に西浦と再戦するフラグかなー? と思ったりもしたりw
……「3年夏」が描かれるのがリアルの何年後なのかは神のみぞ知る、ですが。
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